Hilleberg NAMMATJ 3 GTを買ってみた

以前、雪中キャンプ用のテントを検討しました。

いつも雪中キャンプで使っているThe North FaceのMountain35が経年劣化で破損したので、補修はしたんですが抜本的な解決には至ってなく、数年したらまたダメになることが予想されます。

そこで以前検討した内容に少し修正を加え、「Hilleberg NAMMATJ 3 GT(ヒルバーグ・ナマッジ3 GT)」を購入しました。


画像出典:Hilleberg

ただいま、季節は夏、気温30度。なのに、雪中キャンプ用テントを買った僕。ヤバイですね(笑)。

というわけで今回は、Hilleberg NAMMATJ 3 GT(以下、ナマッジ3 GT)を簡単にレビューしてみたいと思います。

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BLACK LABEL

ヒルバーグ・ナマッジ3 GTは、Hillebergの製品に与えられているレーベルのうち、BLACK LABELに属す製品です。BLACK LABELとはどんなレベルのレーベルなのか。Hillebergの公式サイトから抜粋して引用します。


画像出典:Hilleberg

ヒルバーグで最も多様性に富むテント、ブラックレーベルモデルは穏やかな環境から極めて過酷な環境まで、またどんな地形や天候にも対応します。このモデルのシンプルさ、設営の容易さ、そして快適さは四季を通してあらゆる遠征に耐え(中略)、吹きさらし、森林限界を超える標高、激しい雪が降り続く環境、砂漠、砂浜、プラヤなどのような粗い砂に覆われた地形などにも対応します。強化された耐久性は長期の酷使にも耐え、特に修理が困難な遠隔地での冒険活動において問題が発生する可能性を軽減します。
出— Hilleberg ブラックレーベルから引用

これをスペックにき換えると、以下のような内容になります。

  • アウターは18kg/40lbの引裂強度を持つKerlon1800素材のファブリック製
  • 10mmのポール
  • 3mmのVectran及びポリエステル製のガイライン
  • ヒルバーグで最も頑丈なインナーテントとフロア布地
  • 酷使に耐えるジッパー
  • ヒルバーグで最も耐久性が高いYペグ

なんだかとにかく凄そうですね。このうちのいくつかは、あとで詳しく見ていきたいと思います。

ナマッジ3 GTの概要・スペック

さて、ナマッジ3 GTについて見ていきます。

ナマッジ3 GTの製品概要を、再びHillebergの公式サイトから抜粋して引用します。

ナマッジ3GTは、(中略)過酷な環境に臨むユーザーたちに非常に人気があります。たとえば、荷物の重量を少しでも減らしたい極地探検家や、高地登山家、プロの山岳ガイド、軍の特殊部隊といった人たちです。
Hillebergから引用

ものすごい人たち向けのスペックであることが分かりますね(汗)。が、こうも書いてあります。

これらの特性は「普通の」ユーザーにとっても非常に魅力的です。
Hillebergから引用

普通のユーザーも使っていいみたいです(笑)。

その他の諸元は以下のとおりです。

サイズ
重量 最小重量/3.3kg、総重量/4.0kg
収容人数 3人用テント
付属品 アルミポール(φ10mm)328cm×3本、ペグ(Yペグ)×22本、スタッフバッグ、ポールバッグ、ペグバッグ、スペアポールセクション、リペアスリーブ

ナマッジ3 GTを選んだ理由

もともと検討記事では、Hillebergからは2人用のテントであるナマッジ2 GTを挙げていたのですが、3人用のナマッジ3 GTにした理由は、やはり雪中キャンプなどのソロキャンプだけでなく、家族3人ファミリーキャンプでも使えたらという気持ちからです。

2人用から3人用になったと言っても、横幅はプラス30センチ、高さは10センチ、重量もプラス300グラムとそれほど大きくはなりません。それが逆にソロキャンプでも持て余さない程よいサイズなのではと。

居室が広過ぎると雪中キャンプ時はなかなか室内の空気が暖まらないので、その観点でも良さそうです。

また、トンネルタイプのテントはまだ使ったことがなかったので、使ってみたかったという気持ちもありました。

そして、生地にPUコーティングが施されていないこと(インナーのボトムにはPUがコーティングされています)。Mountain35のPUコーティングが経年劣化でボロボロになってしまったことが、今回の新しいテント購入のキッカケになったこともあり、このポイントは大きかったですね。

ナマッジ3 GTを設営してみた

ポチってから2週間ほどして、ようやくナマッジ3 GTが届きました。

今回はドイツの通販サイトから購入したので、課税通知書等が外箱に貼付されています。

サンドバッグ風のごくシンプルなスタッフバッグですが、サイドに縫い付けられているロゴ付きのテープは持ち手になります。

中にはテント本体、ポール3本、ペグ22本と取扱説明書が入っています。

ポールはDAC社製のFeatherlite NSLで、直径は10mmと太いですが、持つと非常に軽く感じます。

ポールの接続部分の内側に使われているパーツは、外のパーツ(ポール本体)とほぼ同じ直径でしかも厚みがあるので、かなりの強度とのこと。

予備のポールも1パーツ、入っています。

ペグはアルミ製のY型ペグで、抜きやすいようにガイラインのループが付属。

僕はこれまでピンペグ、鍛造ペグ、V型ペグを使っていましたが、Y型も刺しやすく、地面にしっかり食い込んでくれるのでイイですね。

さてさて、取扱説明書を見ながら、テントを立ててみました(設営手順は動画をどうぞ。種類は少し違いますが、だいたいこんな感じです)。

初めてでも特に悩むことなく、簡単に設営できました。

慣れてくれば、もう少し上手に張れると思いますが、記念すべき初設営のナマッジ3 GTを共有します。

前から見たところ。

左前方から。

横から。


(入り口があるから、こっちが前ですかね)

左後方から。

後ろから見たところ。

ペグホールに使われているリングや、丸く縫い付けられている補強のための生地が、以前使っていたタープ 10XPを思い出させます。バックルは強度を重視して金属製のものが採用されていますね。

続いて、入り口です。高さは1メートル近くあるので、出入りは楽チン。

入り口はアウターテントとメッシュの二重構造。アウターとメッシュのファスナーは、それぞれ種類や大きさの異なる引手が採用されているので、どちらのものかすぐに分かります。夜暗くなっても操作しやすそうです。


アウターのファスナーの引手はかなり大振り


メッシュは取外しできるポケットに収納可能

さて、いよいよ内部を見ていきます。

が、この日の気温は30度。内部は文字どおりの蒸し風呂で、長く入っていられなかったため今回はチョビットだけ(汗だくになってぶっ倒れそうになりまして……)。

前室は、想像していたよりも広いですね。荷物も十分に置けるし、マシューも快適に過ごせそう。雪中キャンプ時に外が吹雪いていても、ここで作業ができますね。

インナーテントは、入り口の奥に見えている黄色い部分。アウターテントのフレームに吊るす構造で、取り外せばアウターテントをシェルターとして使えます。

インナーテントに寝てみました。

ナマッジ3 GTは3人用のテントですが、確かに3人が横になれそうです。ただし、3人で使う場合はインナーテントに余剰スペースはほとんどなくなりますので、荷物は前室に置かなければいけませんね。

中に入ってものの10秒で汗が吹き出してきました。あまりに暑いので、ベンチレーションを全開放しました。


大きめのベンチレーション

全く涼しくなりませんでした(笑)。

横になって天井を見上げていて気づいたのですが、1本のガイラインが張られていました。

照明などを吊るすためのものでしょうかね?

.

このあとインナーテントから前室の写真を撮るつもりでいましたが、あまりの暑さですっかり忘れてしまいました。

もう少し涼しい日に再度試し張りして、内部についてもう少し細かく見てみたいと思いますが、本日はココまで(汗)。

ただ、収納時や設営時のサイズが、僕が考えていた「ソロキャンにもファミキャンにも使える」サイズ感として大き過ぎず小さ過ぎずでピッタリであることが確認できました。

収納時のサイズもそれほど大きくないですが、丁寧にたためばさらにコンパクトに収まるはずなので、雪中キャンプの荷物をザック一つにまとめるという目標を実現してくれそうな気がします。これについては別途、シミュレーションしたいと思います。

海外から買う場合のメモ

ナマッジ3 GTの購入は、ドイツのネット通販大手「Outdoor Fair」を利用しました。

今回支払った金額の内訳です。

金額 備考
本体価格 ¥117,218(€949.54) €1=¥123.4
(aw購入時のレート)
送料 ¥4,358(€35.30)
関税 0 これが国際郵便における「運」ということでしょうか…
消費税 ¥5,400 消費税 ¥4,347
地方消費税 ¥1,160
(百円未満切捨て)
通関料 ¥200
合計 ¥127,576

海外のサイトを利用した理由としては、国内のネット通販は軒並み在庫切れか、定価よりも少し高い金額で販売されていることが多かったからです。

国内で定価で買った場合は、消費税(8%)込みで14万9040円ですから、今回は2万円ほど安く買えたみたいです(関税がかかっていたとしても、割安に買えることには変わりないですね)。

海外のサイトはポチってから届くまでかなり時間を要しますが、僕のように半年後の予定のために購入するなら全然待てますし(笑)、日本では買えない製品もたくさんあったり、そしてお得に買えるのでオススメですね。

でも、やはり国内での取引が安心という場合はこちらから。

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参考記事
・HUNADE EPA/FTA/貿易ガイダンス 「テントを個人輸入するときの関税は?
・housewife blog 「個人輸入の関税と消費税と

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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2件のフィードバック

  1. JK より:

    加水分解と聞いてやってきました(笑)

    HILLEBERGいいですね~。
    ずっと欲しかったので、このポストをきっかけに私もアラック3買っちゃおうかな!と思ったんですが、ちょっと引っかかることが。

    確かにHILLEBERG=PUなしなので加水分解しない、と言われているのですが、以前見ていたときにフロアはPUだった記憶がありました。
    仕様が変わったのかなと思いチェックしてみましたが、フロアは相変わらずPUの様ですね。(https://www.hilleberg.jp/about/our-tent/materials/#fabrictable)

    ただ、経験的には加水分解は圧倒的にフライが早い印象があるので、実際的には問題はないのかも・・・。

    と言うことで、私は今のPUテントを修理対応で維持しつつ、数年後のawさんのレビューを待っていようと心に決めたのでした。

    • aw より:

      JKさん、コメントありがとうございます。

      そうなんです、インナーテントのバスタブ型フロアの内側にPUコーティングされてます!

      雨に濡れても流れ落ちて水が留まることのないフライと違って、フロアは地面からの湿気や、大雨で水が溜まってしまったりした時のために必要な処置なんだろうなと割り切るほかなさそうですね。

      JKさんも書かれているとおり、僕も加水分解が進むのはフライシートが早い気がします(以前使っていたTNFのソロ用テントも、今回ダメになった同じくTNFのMountain35も同じでした)。PUの主要な劣化要因として、加水分解以外に、紫外線による構造的化学変化も指摘されているので、それを受けやすいフライは早く劣化してしまうんでしょうかね? いずれにしても、フロアは使用後にしっかりメンテナンスして、できるだけ長く持たせるよう努力するしかないのかなと。

      ナマッジ3 GTは、インナーを外せばコットを2つ並べて寝られるシェルターになるようなので、将来、インナーが加水分解で使いづらくなってしまったら、シェルターとして使うってことになりますかねぇ(苦)。

      僕のマナッジに関する加水分解のレビューが、数年のうちに公開されないように(できれば10年以上後)丁寧に扱いたいと思います!(笑)

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