鉄の打ち出しフライパンを買ってみた
この度、新しいフライパンを買いました。
僕は調理器具がまあまあ好きなんですが、その中でもフライパンが特に好きでして、きっと前にも同じテーマで何か書いてるはずと調べてみたら、ちょうど3年前にフライパンを検討する記事を書いていました。
が、
結論: 決まりませんでした……。条件をどれだけ満たしたかで言えば、リバーライト 極JAPAN、または双葉工業のフライパンなんですけどね。もう一度、フッ素加工のフライパンを買って、その間に調査継続&決定しますかねぇ。
と、いつもの優柔不断を炸裂させて記事を結んでいたようです。
実際にフッ素加工のフライパンを一つ買い足し、しかしその後は特にフライパンの「調査継続&決定」することなく、気づけば3年経っていました。買い足したフライパンのフッ素は剥げ落ち、ただの使いづらいフライパンに成り下がっています。
ただ、調べれば調べるほど選べないという状況になってしまった3年前と同じ轍を踏むわけにはいかないので、今回はエイヤで買ってみました。
先日書いたとおり、最近、すぐにゴミになるようなものは使いたくない、大切にすることで長く使えるものしか使いたくないという気持ちが異様に強まり、それがフライパン選びにもガッツリ反映しました。
山田工業所 鉄打出フライパン
買ったのはこちら、山田工業所 鉄打出フライパン。直径は26cm、板厚1.6mmです。
持ち手が長いので熱くなりにくい、山田工業所の鉄打出フライパン
フライパンや鍋を選ぶ際に必ず考える要素の一つにサイズがありますが、鉄製のフライパンの場合、板厚(鉄板の厚み)も考慮する必要があります。
板厚は、厚みがあればあるほど蓄熱性が高まるので温度変化が少なくなり、じっくり焼き上げるような料理に好適となりますが、そのぶん重くなります。逆に、薄くなればなるほど蓄熱性は低くなりますが、軽く、扱いやすくなります。
どんな料理、用途で使うのかをある程度定めつつ、サイズとともに板厚という要素について検討する必要があるわけです。
今回の場合、まずサイズですが、我が家がこれまで使っていた26cmと28cm、2つのフッ素加工のフライパンを参考にしました。どちらか一方の出番が極端に多いということはなく、両方ともそれなりに使っていたので、サイズだけでは決定打に欠けました。
板厚としては、ブ厚いステーキを焼くなどじっくり焼き上げる系の料理というよりは、餃子とか焼きそばとか、比較的短時間で焼いてしまう料理で使う想定なので、1.6mmが良いと考えました。薄いということは、そのぶん軽くなるわけですし。
が、同じ板厚でサイズが違った場合、どれくらいの重さの違いがあるのか知りたい。というわけで、サイズと板厚、重さを一覧表にして検討してみます。
ほぼ確定している板厚を軸とした表にしてみました。参考までに、もう一つ大きなサイズの30cmも加えています。
サイズ | 板厚 | 重さ |
---|---|---|
1.6mm | 26cm | 1.1kg |
28cm | 1.2kg | |
30cm | 1.35kg | |
2.3mm | 26cm | 1.5kg |
28cm | 1.75kg | |
30cm | 1.95kg | |
3.2mm | 26cm | 2kg |
28cm | 2.3kg | |
30cm | 2.5kg |
やはり板厚が変わると、同じサイズでも重さは大きく変わってきます。しかし、板厚が同じ場合、サイズが変わっても意外と重さに差がありません。検討している板厚1.6mmの26cmと28cmでは、重さの違いはたったの100gしかありません。
だったら大は小を兼ねるで28cmでもいいかと思ったのですが、我が家にあるフライパン用の蓋が26cm用しかないことを思い出しまして、最終的に、26cmを選ぶことにしたというわけです。
しばらく使ってみた感想としては、やはりいいですね。
重い、油返し※という儀式、ある程度の慣れが必要などなど、使うのに面倒なことも多いんですが、とにかくちゃんと手入れすれば一生使えるというのが素晴らしい。手軽さと引き換えに定期的にゴミを生み出しているという気持ち悪さと別れることができたのが、僕にとっては最大の利点ですね。
当面、この山田工業所のフライパンと中華鍋(いずれも鉄製)、アルミ製のフライパン(24cm)の三体制でいってみようと思っております(スキレットを加えるともう少しありますが)。
持ち手に彫られた「打出し」の文字
・・・
ここまで書いてふと思い出したのですが、スイスのエフちゃん宅のキッチンで料理した際、めちゃくちゃたくさん料理道具があったことと、どれもがしっかり選ばれた製品であったこと、そしてフッ素加工製品のように使い捨てを前提としたものが一つもないことに気づいたんですよ。
料理道具があまり写っていませんが(笑)
我が家もできるだけそうしていきたいと思ったんですよね。
- 和平フレイズ株式会社「鉄フライパンの使い方・お手入れ方法」