片道5回飛行機に乗ってブラジルに行ってきた話(3)

ブラジルの旅(出張)の話を2回に分けて書いてきましたが、今回性懲りなく3回目。事前に調べたこと、準備したこと、書き漏らしたこと(笑)などをつらつらと書いてみたいと思います。

片道5回飛行機に乗ってブラジルに行ってきた話(1)

片道5回飛行機に乗ってブラジルに行ってきた話(2)

安全対策

で、つらつらと書いてみようとPCに向かってみたら、頭に浮かんでくるのは安全対策ばかり。

それもそのはず、ブラジル行きが決まった後に「ブラジル 旅行」などでググッてみたところ、治安の悪さに関する情報がわんさか。これはしっかりフンドシ締めてかからないとヤバいことになるかも……このブログを以前から読んでくださっている(激レアな)方はご存知だと思いますが、僕、大変な心配性なのです…………事件・事故に巻き込まれないように対策を講じることが、旅の準備のスタートでした。




たびレジに登録

僕が最初にやったのは、たびレジの登録です。

たびレジは、外務省による渡航者への海外安全情報配信サービス。渡航予定を登録しておくことで実際に起きた事件の概要、対策例など旅先の治安に関する情報がEメールで送られてきます。また旅行中に現地でテロなどの重大な事件が発生した場合に退避勧告などの通知を受け取ったり、万が一巻き込まれるなど緊急事態が生じた時には大使館や総領事館と直接コミュニケーションがとれたりするようです。たびレジに登録することで僕の所在地を外務省が把握できるので、状況に応じて国が対処してくれるわけです。

僕がたびレジに登録してから帰国するまでに、およそ20通の治安に関するEメールが届きました。強盗や盗難などたくさんの事例が記載されていましたが、例えばこんなメールもありました。「夜一人で歩いていた邦人が賊(とEメールでは表現されています)に襲われた、引いていたスーツケースには一切関心を示さず、スマホと背負っていたバックパックだけを奪って逃走した」この事例は、貴重品をバックパックに集中させるのはリスクがあることを示していますよね。こうした情報を準備に反映させていくわけです。

ちなみに、たびレジからのEメールに記載されていたとあるひったくりの事例、ブラジルで当の本人から「あれ、私なの」と聞いた時はびっくり仰天しました笑(笑い話ですんで本当に良かったですが)。

しかしこのたびレジ、利用者はあまり多くないようです。旅行会社から客への案内もなく、外務省も広報に本腰を入れている様子も見られないとか※1

自分に問題は起きないだろうという正常性バイアス(しかし旅行保険はしっかり購入)、あるいは、楽しみにしている旅行に不安を感じてしまうような情報をわざわざ仕入れたくないという人が多いのではないかと思います。旅行会社が案内しないのも、旅先の危険情報を得ることでためらいが生じ、せっかく決まった旅行をキャンセルさせたくない、ということなのでしょう。

僕のようにリスクにフタをしておけない極度の心配性や、また仕事で行かざるをえない場合は、現地の情報を十分に収集し、できる対策をし、計画に反映させることが安心材料になります。また治安に関する情報だけでなく、例えばたびたqびヨーロッパで起きるデモやストライキなど、旅に影響を及ぼしそうな情報も知ることができます。

旅に出る前にたびレジに登録しておくことを是非おすすめしたいと思います。

服の下に隠せるバッグ

パスポート、クレジットカード、最小限の現金といった絶対に無くせないもの、盗られたくない/スられたくないものを何に入れるか。十分に検討すべき問題です。

ボディバッグやサコッシュなどは使い勝手が良いのですが、ザ・旅行者に見えるのが大きな懸念。バッグが体の前面にあることでスリの対策はできるかも知れませんが、強盗などの賊に対しては「私、旅行者です」とアピールしてしまうことになってしまいます。まあ、スーツケースを引いてたら、その時点で旅行者ほぼ確定なんですが。

そんなこんなで、ブラジルでは胴体に巻きつけて服の下に隠せる薄手のポーチを最重要アイテム入れとして試してみました。

非常に薄いのでパスポートとカードぐらいしか入りませんし、中身を取り出す時は衣類をめくる必要があるなど面倒なので、頻繁に出し入れするものの収納には向きません。絶対に無くしたくないもの且つめったに取り出さないものだけを厳選して入れておくためのものとして考えれば、悪い製品ではないと思います。

Uberは便利だが

ブラジル国内での移動には主にライドシェア(Uber)を利用しました。運転手はみな気さく、安くて早くて便利でした(ただし、運転は荒め)。

Uberの運転手が利用者に悪事を働くことはあまり考えにくいのですが、このリスクを少しでも下げるためにUber Blackを利用しました。Blackは、評価の高い運転手と比較的高いセグメントの車が利用できる、いわばプレミアムなUberです。

ただし、Uberの支払いには現金が使えるため、運転手が現金を持っていると知っている賊がUberの車を狙って襲撃するという事件も起きており、このテのトラブルはBlackの利用では避けることはできません。また、Uberのドライバーは100%スマホを使っています。スマホはスタンドなどで固定されていて車外からも見やすいので、賊に狙われやすいようです。


このドライバーさんはスマホ2台持ち

こうした事例は枚挙にいとまがなく※2、実際のところ、トラブルを避けられるかどうかはもはや運頼みです。本当に怖い。

今回の旅行では使いませんでしたが、非常に広大なブラジルでは長距離バスを使う方も多いです。そんなバスを狙う賊もいると聞いてはいましたが、ちょうど僕が帰国した翌週、ブラジルでバスジャック事件が起きたことをSNSで知りました。

とにかくトラブルに遭わないためには、リスクを下げる選択をとるしかありませんね。

空港では気を抜きがち

空港の保安検査所を通過すると、そこは身体・荷物検査を受けた人しかいない空間。ゆえに「安全だ」と思い込んでしまう癖が僕にはあります。特に帰路になると、長時間のフライトではあるものの、あとは乗って帰るだけだ〜とどうしても気持ちが緩みがちです。

そんな感じになるのはどうやら僕だけではなく、荷物を足下に投げ出してベンチで熟睡していたり、荷物を置きっぱなしにしてトイレに行ってしまっている人を、海外の空港でもけっこう見かけました。

とはいえ、最低限の緊張感は残しつつ日本に帰国すると、そこに広がるのは無防備(に思えてしまう)光景でした笑。

書き漏らし

ブラジル旅行のまとめに書き漏らしたことを書いてみたいと思います。

貧富の差

ブラジル内陸部の州、マトグロッソでは見かけることのなかったホームレス、サンパウロ州では至るところで見かけました。

サンパウロ美術館
サンパウロ美術館の入り口付近で暮らすホームレスたち

僕たちが滞在したマトグロッソ州のロンドノポリスは、ここ50年ほどの間に急速に開発が進んだ発展途上の都市で、人口は20万人程度。サンパウロは州全体で人口4400万人、サンパウロ市に限っても1200万人超の大都市です。

このサンパウロに暮らすホームレスの数は5万人以上※3とされ、これは全ブラジルのホームレスの25%に当たるとか。

また、ブラジルにはファベーラと呼ばれる貧民街(スラム街)がおよそ1万1000か所あり、そこに暮らす人の数は1700万人以上と言われています。

一方、高速道路では高級車がたくさん走っているのを見かけましたし、僕たちが滞在していた企業経営者の暮らしは、ファベーラやホームレスたちとのソレとは雲泥の差。言うまでもなく貧困や貧富の差、それも著しい格差が、先述した治安の悪さの大きな要因となっています。

と同時にファベーラのようなリスクエリアをビジネスチャンスと捉えて起業※4し、事業を通じて貧困を改善しようと考える企業家が登場するなど、アツい動きもあるようです。

こうした問題にブラジルの政治がどう対処しようとしているのか、勉強不足で知らないのですが、日本でも貧困率の高まり、貧富の差が昨今問題となっています。ブラジルの状況を対岸の火事と考えず、今後も注視していきたいと思います。




ペットボトルの水

これまで僕が利用してきた海外のホテルでは、客室に無料のミネラルウォーターのボトルが数本置かれていることが多く、飲み水はそれに頼っていました。

しかしブラジルで利用した3つのホテルには、ボトルに入ったミネラルウォーターがなく、下の写真のようにシールされたカップに入った水が置かれていました(有料で)。

カップタイプだと飲んでいる途中で持ち運びができないので、毎回飲み切って新たに購入する必要があります。まあ買えばいいんですが(笑)。

何が言いたいかというと、ホテル提供のペットボトルをアテにして、飲み水を入れる容器を荷物リストに含めていなかったことを後悔したという話です。

実際、有料ながらペットボトル入りの水を置いてるホテルもあったんですが、300mlぐらいのごく小さなサイズだったので容器としてどうかなーと思い、結局カップタイプの水を飲んでたんですよね。カップタイプとボトルタイプ、まあまあの価格差でしたし。

・・・

というわけで、書き漏らし集でした(笑)。また思い出したこと、書きたいことが出てきたら、こちらに追記していきます。

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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