ビールのないキャンプなんて……ノンアルキャンプを評価してみた

先日のキャンプの記事で、”実はもう一つ、キャンプの満足度を高めてくれたと考えている要素がある”と書いたのですが、その”もう一つ”はノンアルコールだったこと、つまりキャンプで一滴もお酒を飲まなかったからキャンプの満足度が高まった、という話です。

たった一度のノンアルキャンプではありましたが、その中で感じたプロコン(Pros and Cons)、つまり長所と短所を整理してみたいと思います。

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僕のキャンプには、いつもビールが寄り添ってくれていました(2012年7月24日@中蒜山オートキャンプ場)

プロコンを列挙する前に、そもそもなぜ、これまでの僕のキャンプにおいてかなりのウェイトを占めていたアルコールを排除することにしたのかについて説明しておきたいと思います。

1年ほど前、親しい友人が禁酒したと聞きました。でもその時は「ふ〜ん」くらいだったんです。

とはいえお酒を飲んだ時の気だるさ(食後の片付けや娘との入浴が面倒に感じられる)、睡眠の質が安定しないなど、ふだんの生活におけるアルコールの負の影響が気にはなっていました。

このことについて考え続けてるうちに、お酒を飲むことによる楽しさ嬉しさよりも、そうした負荷の方が大きいと感じるようになってきたんですよね。

極端な例ですが、「あり得ないくらい死ぬほど美味い料理だけど、食べたら本当に死ぬ」という料理があったとして、これめちゃくちゃバランスの悪いトレードオフだと思うんですが、このバランスと対象を少しずつ変えていくと、僕の場合は「お酒を飲むか、飲まないか」という問いにぶつかることに気づいたんです。「飲むと美味しいし楽しい気分にもなるけれど、体調が悪くなって他の行動を楽しめなくなる」

それで、5月の大型連休後のある日、ふとトム(妻)に宣言してみたんです。

ちょっと酒、辞めてみるわ

実行してみた結果、睡眠の質が明らかに上がり、朝の犬の散歩も気持ちよくできるようになり(季節の影響もあると思いますが)、朝から夕方まで眠いとかだるいとか感じることもなくなって、仕事も家事も、効率が明らかに上がったんですよね。

ひと月ほどで体重が5%近く落ちて体も軽くなったし、胃腸の調子もいい感じ。

今までは、仕事が終わって料理しながら飲む缶ビールが楽しみだったんですが、結局これもタバコと同じで思い込みなのではと疑ってみたらそのとおりで、無いならないで全然問題なし。たまに飲む炭酸水でリフレッシュできてます(今はそれもなし)。

そんなこんなで、ふだんの生活からアルコールがなくなったので、キャンプでもノンアルでいこうとなったわけです。

プロ(Pros-長所)

あくまで僕個人の感想となりますが、キャンプでアルコールを摂取しないことによる長所(と感じたもの)を整理してみます。

荷物が減る

まず、荷物が減ります。

荷物を最小限に、できるだけコンパクトにと考えて準備しても、結局、食材が大量になって車に載せるのに難儀したといった経験は、キャンパーなら一度くらいはあるのではないでしょうか(*1)。

食材は事前に切ったり調理するなど工夫して、ある程度ボリュームを落とすことはできますが、缶ビールはそうはいきません。


写真はイメージです(笑)。さすがにこんなに持っていきません。

先日のノンアルキャンプに持参したのは炭酸水1リットルのみ。あとはコーヒーや紅茶などで、水は現地調達ですから、荷物としてはは非常に軽量・コンパクトでした。

ヤル気がなくならない

いつもSNSや、よそのブログを見たりして思うんですよね。「自分もこんなふうに綺麗な写真をたくさん撮りたいな」と。

ところがお酒を飲んでしまうと椅子に根を張ってしまうのか、異様に腰が重たくなってしまうんですよね。写真を撮るべき状況でもその重たい腰は上がることがなく、それを上げるための気持ちは腰よりもっと低いところに停滞してしまって、ただの酒飲みオヤジになってしまうんです。

結果として、僕のブログで使うキャンプの写真は、仲間が撮ったものばかり(その方が高品質だということもありますが……)。

自分だけが行くソロキャンはそれでいいとしても、家族や友人たちとのグループファミリーキャンプではNG。

子どもたちの遊び相手になったり、一緒に遊ばずとも彼らの安全確認、犬の散歩などやるべきことも満足にできず、初めて来たキャンプサイトでも周辺を歩いて散策してみることすらしない。したとしても、ちょっとダルさを感じたりして100%楽しめなかったり(なんかめっちゃダメ人間みたいですね……)。

ノンアルだとこれらが全くありませんでした。「飲んで面倒になる前にやっちゃおう」ということがなく、キャンプをしている間ずっと気持ちよく体を動かせる。やるべきことに対して前向きな気持ちで取り組めるんですよね。

睡眠の質が向上

気分が高揚していることもあってキャンプではお酒の量はいきおい多くなりがちですし、となると翌朝、起床した時の体調は決して良くはなりません。

アルコールを摂取して眠ると睡眠の質が低下することは、たくさんの研究の結果から指摘されていることです。逆に言えば、お酒を飲まなければ睡眠の質は上がるんですよね。

せっかく美しい自然の中に来ているのだから、爽快な気分とともに朝を迎えたい。


ノンアルキャンプの朝は実に爽快でした!

ぐっすり眠って体調を良い状態で保つことができれば、帰りの運転も眠くなりづらいので安全面でもGOODだと思います。

ウェルビーイングの考え方にマッチする

体を動かさない、お酒を大量に飲むといったこれまでの僕のキャンプの傾向は、以前検討したウェルビーイングをキャンプに反映させることに明らかに反しています。

適度な運動や食事、十分な睡眠など、日常生活で大切にしていることをキャンプでもそうすることは、僕にとって意味のあることではないかと感じています。

コン(Cons-短所)

次にCons(短所)、つまりキャンプでお酒を飲まないことによるデメリットについて考えてみます……ぶっちゃけ、デメリットはないように思ったんですが、ちょっと無理矢理挙げてみます。

乾杯!がない

お酒を飲まないと食事前の「かんぱーい!」がないので、宴会のスタートラインが見えづらい気がしました。

でも、だからどうなの? って話な気もします(笑)。「いただきます」で十分かと。

・・・

もし僕にしっかりとした自制心があれば、ビールを自分に合った量だけ楽しみ、あとは炭酸水やコーヒー、その他ソフトドリンクなどを楽しめばいいのかも知れません(*2)。1年前に禁酒した友人もそう言ってました。

でもそれがなかなか難しいんですよね〜。

年々、酒量は減っています。若い頃のように長い時間、たくさんのお酒を飲めなくなりました。それはそれで問題ないんですが、最近は少ししか飲んでないのに酔っ払ってしまうし、加減したつもりでも翌日に持ち越してしまう(体調が悪くなる)ことが多くなってきたんです。

そんな自分を見ていて、体が「ちょっと休憩させてくれい」と言ってるような気がしました。半世紀近く、毎日休むことなく、大きな病気もなく頑張ってきてくれた体ですし、ぼちぼち労りモードに入ってもいいかなと。

そんなわけで「もう一生、絶対飲まない!」という感じではありませんが、気持ちよくそうできている間はお酒と距離をとってみようと思っております。

*1 UL(ウルトラライト)なキャンプを目指しても結局ビールで激重、なんてのはよくある話ですよね。
*2 ちなみに僕はノンアルコールビールは飲めません。

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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2件のフィードバック

  1. タカフジダイスケ より:

    この前も少し話したけど、眠りの質が全然違うよな。朝も気持ちよく起きられるし。たまたまだけど俺も今本当にお酒を飲んでいない(俺は止めてないけど)。次の日の事を考えると飲まない方を選択してしまうという、ワッセと全く同じ理由だ。冷蔵庫の中には過去に買っていたビールが数本(最近流行のアサヒのビール含む)キンキン冷えたまま放置してある。最近の暑い日も、疲れた日も、もう「帰ってビールの飲みたい!」っていう思考が無くなってしまった。。麦茶を飲む始末。半月で体重も3kg減ったし。無理も我慢もしてない、歳なのかな。。まぁでも俺は止めてはないからな。

    • aw より:

      タカフジダイスケ、コメントありがとう。

      うん、違う。俺らのように50を目前にするとどうしても健康というワードから目を背けることはできなくなるし、その基本になるのはやっぱり睡眠だと思うから、アルコールを避けることは意味があることだと感じる。

      止めてないことを強調するね(笑)。俺も必要だと思えば飲むかなぁ。今は圧倒的に飲まないことによるメリットが大きいと感じるから、ふだんの暮らしには必要ないと判断しちゃうけど。お祝いごととか何かハレの行事があれば、適度に飲みたいとは思うね。

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