キャンプめしにも最高過ぎる!タコスをつくろう
いま、我が家にはメキシコから日本に来ている留学生アールちゃんが滞在しています。
彼女が日本にやってきたのは3月末ですが、3か月間、別のホストファミリーにいたので、我が家に来たのは6月末。いまこの記事を書いているのが9月末だから、彼女がやってきてもう3か月も経つんですね、早い。アールちゃんが日本を去る2月初旬まで我が家に滞在予定なので、あと4か月とちょっと。その時のことを思うと今から既に少し寂しいのですが、それまでに彼女からしっかり伝授してもらうべきものが。
そう、タコ(ス)※1のつくり方です。
アールちゃんはすでに何度かタコスをつくってくれていて、そのあまりの美味しさに毎回最高レベルの幸福感に包まれております。
タコスといえば、欠かせないのがトルティージャ※2。原料となるのは小麦粉、またはコーンフラワー(トウモロコシ粉)です。本国メキシコでは後者の方がメジャーだとか。これに水と塩、小麦粉の場合はバターも加えて捏ね、薄い円形の生地をつくり、焼いたものがトルティージャです。
と書くと簡単なように思えますが、これが実に難しい。
アールちゃんはいとも簡単に生地を捏ね、きれいな円形に成形するのですが、それは長年の経験があってこそ。僕がやると(もともと不器用なこともありますが)かなり不細工な仕上がりになります(涙)。
トルティージャはタコスの要。日々練習を重ねるのもいいのですが、タコスを主食としない我らが毎日トルティージャをつくるのは不自然。
というわけで、トルティージャを簡単につくれるようにプレス機を買いました。
ジャン。
「VICTORIA 6.5インチ トルティーヤプレス TOR002 16.5cm 鋳鉄製」
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これは本当に今年最高の買い物かも知れません。
トルティージャをつくる
さっそくトルティージャをつくりましょう。
材料は、コーンフラワー、小麦粉、塩、水です。本国ではコーンフラワーだけでつくるそうですが、以前試した時にあまり上手にできず、小麦粉を少し配合するレシピをつかっています※3。
コーンフラワー、小麦粉、塩を混ぜ、水を加えながら捏ねていきます。
娘も頑張って捏ねます。
生地ができたら、ひとつ25グラムくらいに取り分けて丸めます。それをトルティージャプレスで潰すわけですが、生地とトルティージャプレスが直接触れないようにジプロック※4を敷いておきます。
レバーで抑えて生地をプレス。
ぎゅ
ご覧ください! 手作業だとあれだけ四苦八苦する作業が一瞬で終了します。
生地を均一にプレスし、広げることができます
少し楕円形ぽくなってしまった時は、生地の入ったジプロックを90度回転させてもう一度プレスすると、いい感じの円形になりやすいです。
ただし、トルティージャプレス機を使って平らにするのは焼く直前。なので、25gの小さな玉をつくったらお皿に積んでラップをかけておいておきましょう。
次のタコスの具材をつくります。今回はサルチチャ(Salchicha=ソーセージ)をメインにしたタコスをつくります。
チョリソーをほぐし(崩し)ながら炒め、その後ウィンナーを投入。
チョリソーを崩して使うのは初めてです
玉ねぎ、ピーマンは歯ごたえが残る程度に火を入れて、細かく刻んだトマトを加えます。
最後にチーズをたっぷりとかけ、蓋をして余熱でチーズを溶かしておきます。
具材が完成したらトルティージャを焼いていきます(うっかり撮影を忘れてしまいました)。
トルティージャは焼きたてでないといけないということで、
- トルティージャの生地づくり(丸めるまで)
- タコスの具材づくり
- トルティージャをプレスして焼く
という流れは鉄則とのこと。ちなみに焼いた時に風船のように膨らむのが良いトルティージャだそうです(正に風船のように膨らんでいたのに!写真をお見せできないのが残念です)。
さて、トルティージャが焼けたら、いよいよ「いただきます」の時間です。
トルティージャを手に持って、具材をつまむようにして挟み、かぶりつきます。
最高すぎます!
たっぷりのレモン汁をかけるのが基本で、それにチリサルサ、塩などで味変させたり、パンチを強めにするのも良いです。
画像出典:Amazon
この日はサルチチャタコスのみでしたが(もちろんこれだけで大満足なのですが)、何人かで集まっての食事の時などは、はりきって数種類のタコスをつくるとさらに幸福度が高まります。
写真は近所に暮らすイトコ夫婦と一緒に食事した時の写真。ワカモレやカルネアサダ、ピカリージョなどたくさんの具材を用意しました。好きな具材を巻いて食べる手巻き寿司パーティのような感じですね。
キャンプにも良きかと
タコス、キャンプめしにも最適だと感じます。
まず、現地であまり調理したくない勢(It’s me)にはもってこい。
生地や具材をタッパーなどに入れてキャンプに持参すれば、現地ではほぼ調理なしでタコスを楽しむことができます。トルティージャはスキレットがあれば簡単に焼くことができます。
そしてタコスは何となくパーティ感のある料理なので(ですよね?汗)、キャンプの食卓を飾るにふさわしい料理と言えます。
11月にグループファミキャンを予定しているので、我が家はタコスを用意していきたいと考えています。
日本にはメキシコ料理屋が少ない
東京などの大都市にはある程度の数のお店があると思うのですが※5、我らが鳥取市にはメキシコ料理屋は皆無です。
数年前、鳥取駅前にタコス屋があったようですが、1年ほどで閉業してしまった模様。
僕が愛聴している英会話系ポッドキャストの主の方(カリフォルニア在住、一時日本住み)は「日本には本当のメキシコ料理屋がない」と言っていました。
まあそれは、海外に本物=日本人がふだん親しんでいるような形式の日本料理屋が少ないのと同じで、本場メキシコや、メキシコ料理が定着している※6アメリカと同じというわけにはいきません。
メキシコ料理のお店が日本に少ない理由を考察している記事も幾つか読むことができます。例えばこんなの。
ただ、お店が少ないということと、家庭料理としても採用されていないというのはまた違った話になると思います。
今回僕が考えてみたいのはこの点です。タコスという名前は日本でも非常によく知られているのに、なぜ僕たちはふだんの食事にタコスを取り入れないのでしょうか。
(以下、データや文献に基づかない、にわかタコスファン親父の戯言としてお読みください)
一つは、材料が入手しづらく、また手に入る材料も比較的高くなりやすいという点があると思います。
入手が困難という点については、我が家が利用しているのが地元の極狭小スーパーということもあるのですが、例えばグリーントマトやハバネロ、ハラペーニョ、リフライドビーンズ(うずら豆を煮潰し、炒めたもの)などは簡単に手には入りません。コリアンダーやクミン、チリ、パプリカといったスパイスも常備していない家庭なら買う必要があります。
次に比較的高コストであるという点。我が家でもメキシコ料理を何度か楽しんだことはすでに書きましたが、毎回5000〜7000円程度の材料費がかかっています。ふだんのスーパーでは売っていない材料を買うため割高な輸入食料品店を利用せざるをえないこともコスト増の要因かと。
一食のコストが高くつくようなら、気軽に毎週のように楽しむなんてことは難しくなりますよね。メキシコでタコスがたくさん食べられているのは、トルティージャ専門店など買い物のインフラが整っているのは当然としても、必要な食材が比較的手頃に入手できるからでしょうし、そこから、日本とメキシコの気候や農業、歴史や食文化などは全く違うんだなあということに思いを馳せたりします。
高コストになりがちであることはアールちゃんとも話しており、できるだけ出費を抑えられるような、そして日本のスーパーでも簡単に材料を入手できるレシピを紹介、または考案してもらうよう頼んでいます。上で紹介したサルチチャもその一つです。
僕も↓のような動画を夜な夜な視聴して情報集中し、awオリジナルタコスの開発を進めたく考えております。
- 馴染みのある呼び方「タコス(Tacos)」は「タコ(Taco)」の複数形なんだそうです。
- トルティーヤの方が僕たち日本人には馴染みがありますが、トルティージャの方がスペイン語の発音に近いのだとか。
- 先日、県内にある唯一のタコス専門店に行って話を聞いたところ、そのお店も生地の安定のために小麦粉を少量加えているそうです。
- ジプロックは大きく開けるように、2つの辺を切り落としておきます。
- 有名なタコベルも3店舗くらいありますね。
- アメリカでは飲食店の10%以上がメキシコ料理だそうです。出典:「アメリカにあるレストランの11%がメキシコ料理!その人気の秘密を探る」