子どもと一緒に遊ぶ環境づくりについて考えてみた(2)


子どもと一緒に遊ぶ環境づくりについて考える記事の2回目、前回からの続きです。

T町の家に暮らすことで生じるリスクと、それについての僕たちの考え、そして結論をつらつらと書いてみたいと思います。

スポンサー広告




T町の家のリスク

さて、T町の家は、以前書いたように、大きな地震が起きた場合、両隣に建つ古いビルが倒壊する危険性のある場所に建っています。

つまりT町のリスクとは、巨大地震に襲われた場合、両隣りのビルが倒壊する可能性があること、それによってT町の家も大きな被害を受け、最悪命を落とすような事態も考えられること、というものです。

ビルを倒壊させるほどの巨大な地震が発生する確率は数字としては非常に低いものの(*)、それによる被害はとてつもなく大きいので、当然のことながら無視することはできません。

一方で、今の日当たりの悪い洞窟のようなアパートでの窮屈な暮らし、思い切り声を出したり体を動かすことができない毎日を脱して、いつでも庭や広い屋内で体を動かして遊べたり、周囲にそれほど気を使わず夜泣きしたり大声でグズったりできる生活を送れることは、子どもにとっても、僕やトム(妻)にとっても明らかなメリットです。

結局のところ、このメリットとデメリットを自分たちなりに評価して、それを元に決断するしかないわけです。

メリットとデメリットを評価する

何事にも「100%の安全」はないわけで、それを100%に近づけるようコストをかけて対策・選択しつつ、ただしその予算も無制限にあるわけではないので、「ここまでやれば、まあいいだろう」という安心の線引きを意識的にする必要があります。

近所の散歩、自動車の運転、飛行機を使った旅行、妊娠と出産、生野菜や生魚を用いた食事……、可能性の大小はあるものの、生命にまで及ぶ危険性をはらんだものばかりですが、それに気づいていようとなかろうと、身の回りの多くの事柄がメリットとデメリットのトレードオフになっています。

危険性を最小化するために情報収集してコストをかけ、それでも最悪の可能性が否定できないものについては、メリットとデメリットを評価して、メリットが上回れば、その行為を選択するということを僕たちは無意識にやっているわけです。

可能性があるとは言え、最悪のことだけを考えているとお刺身を食べることすらできなくなりますから、一般的な確率論や自分なりの経験を加えて判断していくことになります。

メリット デメリット
中庭があるので、子どもが日常的に屋外で遊ぶことができる 巨大地震が発生した場合、隣に経つビル(3Fと4F)が倒壊し、僕たちの生命に危険が及ぶ可能性がある
家が今よりも広くなるので、屋内でも比較的のびのびと遊べるようになる
一戸建てなので、集合住宅である現在よりも、子どもが大きな声を出したり泣いたりできる。また、これらを抑制しなければいけない!とする親のストレスも軽減される
子どもにルーツ的なものを感じさせることができるかも知れない

僕たちの選択

僕たちの選択は、T町の祖父の家に暮らす、というものです。上記のメリットやデメリットを踏まえて、トムや両親たちとも話し合いを重ねて決めました。

実際のところ、不安が全くないわけではありませんし、僕たちや両親も、期間限定だから、というところでこの結論に至っている部分もあります。

では、その限定された期間の間に、巨大地震が鳥取を襲ったら? これはT町の家に暮らしている間、頭から離れない疑問になるでしょう。

しかし、この質問は「もし、近所を散歩中に通り魔に襲われたら?」「もし、運転中にトラックが猛スピードで追突してきたら?」「もし、自分が乗る飛行機が落ちたら?」「出産の時、高血圧性障害で死んでしまったら?」「今、目の前に並んでいる刺身が0-157に汚染していたら?」といった質問に近い気もしています。

単純に確率だけで言えば、だいたい似通った数字、あるいはとても低い数字になるからです(*)。

地震の確実な予知は不可能ですが、自分が暮らす地域で地震発生の危険性が高まっているのを知ることは可能になってきていますし(その情報を否定する声があることも知っていますが)、複数のソースをもとにした対策や、確率が低いことで危険性を軽視せず日常的にしっかり備えることで、自分たちの命は守ることができると考えています。また、機会を見て、隣人(つまり倒壊の危険性が指摘されているビルのオーナー)とも話をしてみようと思っています。

T町でどんな暮らしができるのか、庭を整備したあとどのように活用するのか。地震への対策は具体的にどんなことができるのか。

これらについては、また別の記事で共有したいと思っています。

*「今後30年間に震度6以上の揺れに見舞われる確率」が0.1%、3%、6%、26%であることは、ごく大まかには、それぞれ約 30000年、約1000年、約500年、約100年に1回程度震度6以上の揺れが起こり得ることを意味しています。(全国地震動予測地図 2016 年版 地図編 確率論的地震動予測地図より)
*以上の確率論を踏まえると、むこう1-2年の間に鳥取県東部で巨大地震が発生する確率は、0.006%となります(3%÷500)。


aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

あわせて読みたい

2件のフィードバック

  1. 通りがかり より:

    通りがかりのものです。価値観は人それぞれというところですか、結論的には。地震の危険は全国どこにでもありますが、それを心配しすぎたら東京はもちろん、太平洋側なんてどこにも住めない。

  2. aw より:

    通りがかりさん、コメントありがとうございます!

    > 心配しすぎたら東京はもちろん、太平洋側なんてどこにも住めない
    確かにおっしゃるとおりです。心配してもどうにもならないことというのはありますよね。ただ、僕たちの場合、あえて危険でない状態から危険な状態に移るので、それはやはり第三者から見れば、なんで?と疑問を持たれてもおかしくないかも知れません。

ご意見・ご感想をお聞かせください

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です