「山で暮らす愉しみと基本の技術」を読んでみた

Pocket

ゴールデンウィークが終わってからというもの、ほとんど屋外で過ごす時間が持てず、もっぱら本ばかり読んでいます。

というわけで今回も、読んでみた系の記事でございます。

スポンサー広告




山で暮らす愉しみと基本の技術

CAMP HOUSE/「山で暮らす愉しみと基本の技術」を読んでみた

以前、「遊び用の山を借りてみた」という記事を書きました。

遊び用の山を借りてみた

遊び用の山を借りてみた親から遺産を相続して、その中に「山」が含まれていると言うので、「その山で、木を切って薪つくったり、キャンプしたりして遊んでいい?」と聞いたところ、「ええよ」と。

持ち主である友人からは「6月くらいから入ってもええよ」と言われているので、それまでは図書館で本を借りて情報収集し、妄想を膨らませながら、最初に何をすべきかなどの計画づくりをしています。

この「山で暮らす愉しみと基本の技術」は、図書館で蔵書検索していて偶然目に止まったもの。数人が予約していてすぐには借りられない状態だったのですが、気になって僕も予約して帰りました。1か月ほどして図書館から電話があり、つい先日ようやく手にした次第。

山で学ぶべき3つの要素

目次を見ると、以下のように5つの章があります。

  1. 木を切る、草を刈る(光と風を取り戻す最初の仕事)
  2. 石を積み敷地をつくる(石垣再生の手法と実際)
  3. 水源と水路(水をコントロールする)
  4. 小屋をつくる(建てることで木を学ぶ)
  5. 火を使う(燃やすことで循環し完結する)

読むと分かるのですが、5つある章は以下の3つに集約されます。

  1. 木の使い方
  2. 石の使い方
  3. 水の使い方

4.小屋をつくる、5.火を使うの2つの章は、伐採した木の活用方法だからです。

山で時間を過ごすために学ぶべきは、「木」と「石」と「水」の使い方である、ということですね。

木の使い方

山を借りるという話になって、僕が真っ先に考えたのはツリーハウスですが、なんとなく、製材された木材を購入して建てるというイメージを持っていました。しかしよく考えれば、そこは山なのですから、材料となる木は大量にあります。

この本では、伐採した木材をクサビなど、わずかな種類の、しかも電気や燃料を使わない道具で製材する方法、製材の過程で生じた端材を日常の道具の材料にし、それにも活用できないものを薪などの火源として使用する考え方など、木をしっかり無駄なく活用する方法が紹介されています。

CAMP HOUSE/「山で暮らす愉しみと基本の技術」を読んでみた
ヒノキはびっくりするくらい綺麗に割れるそうです!

僕が借りる山はその9割がヒノキ林なのですが、説明の中心となっているのがヒノキの活用法でぴったり。特に、皮を剥ぐことで切り倒さないまま乾燥させて、ヒノキが軽量化して間伐しやすくなり、材としても高品質になる「ヒノキの巻き枯らし間伐」は、6月に入ったらすぐに試してみたい内容でした。

石の使い方

結構なページ数を使って丁寧に紹介されているのが、石垣の積み方。

山に泊まることを考えると、ツリーハウスを建てるのは何年もかかりそうなので、山肌を削って平らなスペースをつくってテントサイトを設けなくてはいけません。しかし、削った部分が突然が崩れる可能性があるので、石垣を組んで土砂崩れを防ぐ必要があるとのこと。

CAMP HOUSE/「山で暮らす愉しみと基本の技術」を読んでみた
良い積み方、ダメな積み方があるとのこと。

石垣を積むなんて、山にある木を製材するよりも僕の中に存在しなかった要素ですが、山に平らなスペースを確保するためには必須の作業みたいですね。

視覚的にも「人の手が入っている」ことが直感的に分かりますし、領域化しやすいのも長所だとか。まあ、この山を使うのは僕しかいないんですけどね(笑)。

しかし、借りる山はもともと果樹園として使っていたものなので、石垣に使えるような石が見当たらず……。

水の使い方

山に遊びに入る場合は、必要な量の飲料水を持参するつもりでしたが、この本によれば、水は山の中で確保しろと。ただし、日々「暮らす」ための提案なのでちょっと大掛かりです。

CAMP HOUSE/「山で暮らす愉しみと基本の技術」を読んでみた
藻の光合成などを利用した「生物浄化法」

以前、山に入った時に見た限りでは、湧き水があったり沢が流れていたりということはなかったように思います。次回、入山した際は、この視点できっちり見てみなくては。

失われかけた知恵と技術

著者の大内さんは、里山に古民家を借りて暮らしながら、地元の老人からその土地で暮らす知恵と技術を実践を通じて学んだ方。この貴重な情報が、世代の交代と共に世の中から消えかかっていることに危機感を感じた大内さんが、たくさんのイラスト(大内さんはイラストレーターでもある)と写真に楽しいエッセイを加えて紹介しているのが本書です。見聞きした情報だけでなく、実践を踏まえての記述なので、説得力がありますね。

時々入って遊ぶのではない、山での毎日の暮らしは、体力も使うし、何から何まで自分でやらなければいけないので大変。対して、高度な道具とサービスに代替された現代的な都市生活では、この本で紹介されている知恵と技術は全く不要ですが、だからこそ、一から自分で暮らす空間を作り上げる作業は喜び、愉しみなんでしょうね。そして、それを自由気ままにできるのは、やはり都市ではなく、山となるわけですね。

現代の便利な道具も使いこなしながら、本書にあるような知恵や技術を習得して、都市生活においての「暮らす力」も底上げができたらいいなと。キャンプハウスが、こうした考えを反映した家になると面白いだろうなと思います。

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

あわせて読みたい

ご意見・ご感想をお聞かせください

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください