「OUTDOOR TECHNICS アウトドアテクニック図鑑」を読んでみた

葉山在住時代の友人、寒川一(さんがわ・はじめ)氏が本を書いたというので、さっそく買ってみました。その名も「OUTDOOR TECHNICS アウトドアテクニック図鑑」。

本を開いてみると、前書きでいきなりグッときます。特にこの部分。

そんなアウトドア天国の彼らのキャンプ道具はいたってシンプルです。たくさんの便利な道具を車に積み込み、引っ越しのようなキャンプをする僕らと、ザックひとつに荷物をまとめ、自然のなかを颯爽と歩く彼ら。(中略)心配するほど荷物が身軽な彼らですが、実はナイフを使いこなしたり火を熾すテクニックが備わっていて、現地にあるものをうまく利用して本格的なアウトドアを楽しんでいます。

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身につまされます。

道具に頼りすぎていること、道具を代替する知恵や技術がないか調べようともしていない自分の態度……。以前このブログでも紹介した、冒険家で写真家の石川直樹君の書籍「全ての装備を知恵に置き換えること」を思い出しました。

現在の僕にとってのキャンプは、家族でいくファミリーキャンプが主。幼い娘も参加することを考えると、できるだけ快適に過ごせるよう環境を整えたいと考えてしまいます。そのためには、ある程度の装備が必要です。

一方で、自分ひとりで行くソロキャンプは、できるだけ身軽にしたいという思いがあります。準備や片付けが楽(笑)というのもありますが、最大の理由は、もともと僕が考えていたキャンプがそういうものだからです。

つまり、道具をたくさん使って自然の中に快適なもう一つの家をつくるのではなく、自然の中に僕という人間がちょっとお邪魔する、そんなイメージ。東京在住時、クライミングや沢登りで山に泊まっていたのですが、その時の最小限装備による野営が僕のキャンプのイメージの原点です。

では、どのように道具を取捨選択するのか。別の言い方をすると、どの道具をどんな技術や知識で代替するのか。

例えば、ヘビーデューティなナイフがあれば、テント用ポールやペグは現地で調達、制作できるので荷物から削ることができますし、バトニングもできるのでハチェット(手斧)も必要ありません。食事に使うカトラリーも作れるかも。

木に渡した太めのガイライン(パラコードなど)にランタンをかければランタンポールは使わずに済みますし、タープをかけて両端をペグダウンすればシェルターができるのでタープ用のポールも不要。

以上はもちろん僕自身やったことのない単なる妄想で、一つの道具でどこまでできるのか、何を持ち何を削るのが合理的なのかやってみないと分からないことも多いですが、実際にやってみればいつもと少し違ったキャンプが楽しめそうです。

当然、実践のためには基本的な知識や技術が必要になってきます。

それを教えてくれるのが、この「OUTDOOR TECHNICS アウトドアテクニック図鑑」というわけです。

キャンプを主としたアウトドア道具を使っての技術や知識を提供するものですが、電気や水道、トイレなどのインフラが整備されたキャンプ場ではなく、完全な野外での実践を前提に書かれているところが、この本の大きな特徴です。

特に焚き火による暖のとり方や、ナイフによるクラフトワークに多くのページが割かれているのは、焚き火カフェを主催したり、北欧の国民的(?)ナイフブランド「MORAKNIV(モーラナイフ)」の愛好者である寒川氏さんらしいところ。

また北欧を頻繁に訪れる氏による当地のアウトドア事情、文化も紹介する記事もあり、興味深く読ませていただきました(いつか、氏にくっついて北欧アウトドア旅行に行ってみたい!)。

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今年の大型連休が終わったころにソロキャンプを予定しているので、気候もいいですし、まずはそこでどれくらい荷物を少なくすることができるか試してみたいと思っています。

ちなみに同氏は以前、「新しいキャンプの教科書」という本を出しています。こちらもオススメ。

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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2件のフィードバック

  1. curu curu より:

    本、購入しました! 今度の連休に島へキャンプに行く計画を立てているのですが、いつものキャンプのように何でもかんでもクルマに積み込んで、というワケにはいかず、持って行く道具の取捨選択が非常に難しい! ブッシュクラフトへの憧れはありますが、ファミリーキャンプとなるとある程度の快適さも必要ですよね。
    わたしも、子どもが成長してもうキャンプ行かない〜って言い出したら、ソロキャンプデビューかな? それまではこの本を読んで、妄想ソロキャンプを楽しみたいと思います。

    • aw より:

      curu curuさん、いつもコメントありがとうございます!

      島へキャンプ! いいですね〜 :-) 我が家は近所でデイキャンくらいですかね。
      確かに運搬できる荷物の量が限られると、持っていく道具を選ぶのは大変ですよね。ふだんは車でもそれなりに限界があるので、選択している気になってはいますが(僕の場合)、背負ったり引いたりするぶんしか荷物が持てないとなると全然次元が違いますもんね。しかも行った先で物資が調達できないとなると。。。

      子どもが生まれてからは自分ひとりでのキャンプは年に数回ほどなのですが、ファミキャンと比べると明らかに道具の数は少ないものの、意識して減らするのはもちろん、道具と技術を代替するなんてほとんど考えたこともなかったので、今後しばらくは身軽さをテーマに楽しんでみたいと思ってます! ブッシュクラフトも勉強してみたい!

      僕が言うのもアレですが、本を買ってくださってありがとうございます! 妄想キャンプ、楽しんでいきましょ〜 🙂

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