Barbour(バブアー)の異臭問題


今日はオヤジ御用達、Barbour(バブアー)のビデイルジャケットの話。

CAMP HOUSE/Barbour(バブアー)の異臭問題

話は9月の終わり頃に遡ります。

朝晩が涼しくなって、朝、目が覚めると、夏用の布団にまるでミイラのように包まっていたり。そろそろ上着の準備をと思い、クローゼットを開けてみると、農機具が置かれている作業小屋の片隅に落ちている古い油が染み込んだボロ切れのような匂いが……。

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Barbour with 白カビ

油っぽい匂いでピンときて、Barbour(バブアー)のビデイルジャケットを引っ張り出すと、オリーブ色であるはずのジャケット全体が真っ白に。

そう、白カビに覆われていたのです。

梅雨から夏場にかけての湿度が高い時期にきちんと風を通してやるなど、メインテナンスするのを怠ってしまった結果かと。

その後、ひたすらブラッシングして白カビはほぼ完全に除去することができました。しかし臭いは残存。オイルが酸化してしまったようです。

そもそもBarbourの臭い問題は、昔からユーザーの間で語られていて、最近はそれほどひどくなくなったと言われていましたが、やはりメインテナンスを怠るとこのザマ。いや、メインテナンスしていても逃れられない宿命なのかも知れません。

Barbourを丸洗い

一週間ほどブラッシングを続け、風通しのよい日陰に干しておきましたが、異臭は改善されるどころかますます強くなっているような印象です。

ネットで調べてみると、Barbourの匂いに苦慮し、これを改善するためにいろいろと試している人のブログがたくさん出てきます。その中に、じゃぶじゃぶと丸洗いしている人も。

それに勇気づけられ、僕も自分で洗ってみることにしました。が、Barbourの公式WEBサイトにはこのように書いてあります。

防水オイルを洗い流してしまうため、オイルドジャケットは温水や洗剤を使用する従来の方法では洗うことができません。汚れや砂埃をブラシでよく払い落とし、水を含ませたスポンジなどで軽く表面を拭き取って下さい。(お湯は決して使用しないで下さい。)温水や洗剤、溶剤や石鹸は絶対に使用しないで下さい。洗濯機の使用はできません。洗ったりドライクリーニングを行うと防水オイルが抜けてしまいます。
出典:Barbour – Maintenance

ここで指摘されているのは「防水オイル」が抜けてしまうことであり、ジャケットが着れなくなるような事態にはならなそう。

「英国王室御用達」といったコピーがマーケティングの謳い文句になっていますが、もともとは漁師が着るために開発されたジャケットであり、ずぶ濡れになったまま長時間着るのがかつては当たり前だったはず!

ということで、洗ってみます。

ぬるま湯で丸洗い

業務用のシンクに30度くらいのぬるま湯をたっぷりと張り、ほんの少しだけ中性洗剤を入れた中に、Barbourを投入。

ぬるま湯にしたのは、BarbourのWEBサイトに「お湯は決して使用しないで下さい」とあるので、それがオイルの抜けをより強めてくれるのかなと。

全体を優しくゆっくりと揉みながら、水分を行き渡らせていきます。これを約15分続け、その後放置。

CAMP HOUSE/Barbour(バブアー)の異臭問題

それほどお湯は汚れることもなく、ジャケットには若干のヌメリが残っているような状態。

初めて洗うということもあり、完全にオイルを落とし切るのではなく、ジャケットの状態を確認しながら段階的にオイル落としを進めていくことにして、ひとまずこの段階で干してみることにしました。

CAMP HOUSE/Barbour(バブアー)の異臭問題

乾いた状態がこちら。

CAMP HOUSE/Barbour(バブアー)の異臭問題

オイルが半分くらい抜けた状態。全体的に色が薄くなり、コットン地の色が出ている感じです。クタクタで、長い期間、着倒した感じの雰囲気になってますね。

干している間、最後まで水分が抜けにくかった袖のリブにオイルの匂いが染み込んでしまっているので、ここは別途洗濯用洗剤などで洗ってやる必要がありそうです。

おっと、もともと洗う理由であった異臭は、かなり減少していました。というわけで、洗浄はここでストップです。

リプルーフ

異臭問題が解決したので、オイルを塗布して撥水性を与えてやります。これをリプルーフといい、ただのコットンジャケットであるBarbbourを防水ジャケットに変えてくれます。

リプルーフの詳細は以下の動画を。ちなみに、この動画を見るとBarbourのジャケットが欲しくなるので、要注意ですよ!

リプルーフした僕のBarbour。

CAMP HOUSE/Barbour(バブアー)の異臭問題

写真だと分かりづらいですが、ヌメッとした表情が復活。これで今年の冬も活躍間違いなし!

都会と田舎、どちらの暮らしに適しているか

さて、実はここからが本題。

Barbourは「英国王室御用達」のブランドということもあって、紳士的、都会的なイメージがありますが、このようにメインテナンスを怠るだけで白カビに覆われたり汚臭を放ったりと、取り扱いがかなり面倒なジャケットです。

このジャケット、どんな暮らしにフィットするんでしょうか? 例えば大都会東京と田舎の鳥取。どちらが好適か? つまり、

こんな感じか、

CAMP HOUSE/Barbour(バブアー)の異臭問題
出典:男前研究所

こんな感じか、という(こちらはジャケットの種類が異なりますけど…)。

CAMP HOUSE/Barbour(バブアー)の異臭問題
出典:UNKNOWN

都会での使用には

ジャケットの表面にはオイルが染み込んでいるので、触れると汚れる場合があります。ゆえに、電車を使っての通勤時などに着用するのは難しいでしょう。

同ジャケットを所有している都内在住の友人にも、洗ってオイルを抜いたという人が何人かいます(オイルを抜いてくれる業者があるようです)。オイルを抜けば気軽に着用できるようにはなりますが、オイルドジャケットであるBarbourの本来の魅力が損なわれることは間違いなく、結果的にあまり着なくなるということになってしまうようです。

(日本、特に都会でBarbourを着ることについての難しさについては、「Barbourのオイルドジャケットは本当に良いジャケットなのか?」という記事が参考になります。ぜひ読んでみてください)

鳥取(田舎)での使用は?

では、僕の暮らす鳥取ではどうでしょうか?

鳥取県は、島根県と合わせて山陰地方に属していて、年間を通じて比較的雨の多い地域(その点では、Barbourが生まれたイギリスと似ているかも知れません)。防水ジャケットは多くのシーズンを通じて役に立ってくれそうです。

また、基本的な移動手段は個々人が運転するクルマですので、通勤中に電車の中で誰かの洋服を汚してしまうようなことはあまりありません(座席の背もたれを汚してしまう可能性はありますが)。

都会に比べれば住空間にも余裕があると思われるので、リプルーフなどのメインテナンス作業も多少やりやすいかと(上の動画みたいな小屋を所有している人は少ないと思いますが)。

ここ鳥取には、Barbourの機能を活かせる環境があり、着ることへの障害も比較的少ない、と考えられるわけです。

いや、むしろ鳥取だからこそ着たい

僕も若い頃は人並みにファッションに関心がありました。流行していると雑誌などに示されたアイテムを闇雲に選択することから始まり、しまいには他人との差別化だけを目的にして奇抜な格好をしたりしていましたが、今振り返れば、いずれも僕にとっては窮屈なだけでした。

いま僕が憧れているのは、地域に土着したライフスタイルで、それにはファッションも含まれます。

例えば、山に暮らす男の、無骨で着古された、しかし頑丈な作りのウェア。例えば、海のそばに暮らす男がはおる潮風で色褪せたヤッケに、ショートパンツとビーサン。

「コレを見るとアイツを思い出すなあ」と誰もが思うほどの、所有者との濃厚な繋がり。それを見れば着ていた人や、その人が暮らしていた風景、暮らしまでが見えるような。そんなファッションです。

確かな防水機能があり、一見地味ですが上質で堅牢なつくり。丁寧に扱えば長期的に付き合うことのできるBarbourは、雨や雪の多いこの鳥取に暮らす男たちの、人生に渡ってのパートナーになってくれる。そんな一着のような気がするのです。

とはいえ、僕もまだこのジャケットと付き合い始めてまだ3年程度、とてもエラそうなことを語れる立場ではなく。これからじっくり関係性を深めていけたらと思っています。


aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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2件のフィードバック

  1. whiskytown より:

    現在のバブアーの臭いはまったく問題ないですよ。これでダメならオイルドジャケットユーザーには向いていない気がします。
    ちなみに英国バブアーに対抗できる米国の名門フィルソンのオイルドジャケットの臭いは強烈です。バブアーでダメならフィルソンのオイルドはとてもとても無理でしょうね。
    フィルソンは臭いどころかベタつき感もハンパないです。
    バブアーの臭いとベタつきがイヤで洗ってしまう人も多いみたいですけど、チャーシュー麵のチャーシュー抜き取って食べている、牛丼屋で「牛抜き・大盛」注文しているみたいな・・・・まぁ、人それぞれですけどね。

    くるぶし全開の丈の短いパンツに無理矢理タイトなバブアーを着る都会より、鳥取生活の一部のバブアーの方が絶対似合います。

    • aw より:

      whiskytownさん、コメントありがとうございます!

      > オイルドジャケットユーザーには向いていない
      おっしゃるとおりだと思います。

      whiskytownさん、オイルドジャケットにお詳しいんですね。そしてとても好きでらっしゃるんですね。

      この記事、少し誤解を与えてしまうかも知れないとあとで思ったのですが、僕はバブアーのオイルの匂い自体はとても好きなのです。

      この記事で扱った「ニオイ」は、何と言いますか、すごく古くなって酸化しきったようなオイルのような感じでした。きっと管理している状態が悪かったのだと思います。

      その証拠に、この時リプルーフして1年以上経ちますが、オイルの良い匂いがほのかにする程度で、それは決してクサイという類のものではないようです。もちろん白カビも発生していません。

      オイルドジャケットのオイル抜きの表現、確かにそうですね。僕も、高校生の頃にバイトしていたモスバーガーで「チーズバーガーのチーズ抜き」とオーダーされた方がいて、「それはハンバーガーで、30円安いです」と返したら「俺はチーズバーガーのチーズ抜きが食べたいんだよ!」と怒られた経験があり、それを思い出しました(笑)。

      今後も丁寧にメンテナンスしながら、長く付き合っていきたいと思っています。

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