渓流キャンプに行ってきた

8月最後の週末、仲間と一緒に「グルソロキャンプ@山奥の渓流」に行ってきました。徒歩でないとアプローチできない場所のため、荷物はバックパックのみ。準備は少し前から入念に済ませていました。

渓流キャンプの準備をしてみた

2年前(2020年)に同じ場所でキャンプを計画したことがありますが、テント設営後に増水によって撤退、その途中に崖から滑落したという曰く付きの場所。

山中の河原でキャンプし、滑落した話

荷物の軽量化ふくめ(実際に計測してみたら20kg弱ありましたが汗)、安全意識をグググッと高めて、今回のグルソロキャンに臨みました。




さて、アプローチ。

前回同様、車を置いて山道に入り、背丈よりも高い草藪の中を10分ほど歩きます。

渓流キャンプに行ってきた-アプローチ

今や殆ど消えかけている遊歩道や、採掘したマンガン等の運搬にかつて使われていたトロッコレール跡を歩き、岩壁を穿ってつくられた洞穴を抜ければ、そこに美しい渓流が姿を見せる、はずでした。

変わり果てていた渓流

が、しかし、至るところに流木が散らばり、岩や木々に着生した美しい苔が剥ぎ取られて、庭園のようだった渓流が灰色の世界に変わっていました。

2年前の一本橋が、

渓流キャンプに行ってきた-2020年の一本橋

今年はこんな感じに。

渓流キャンプに行ってきた-2022年現在の一本橋

橋に着生していたはずの苔や植物が見られないのは、洗い流されたか、流された橋を渡し直したかでしょうか。

下は、2年前の堰堤。あらゆるものが苔むし、いい雰囲気を醸しています。

渓流キャンプに行ってきた-2020年の堰堤

が、現在は苔がなくなり、コンクリートの護岸壁も破壊されているように見えます。

渓流キャンプに行ってきた-2022年現在の堰堤

そして2年前に僕たちがテントを設営した小さな河原とその周辺。

2020年のキャンプ地

ここの変化は特に大きく、どこにテントを設営したのか分からない状態。

渓流キャンプに行ってきた-2020年のキャンプ地に流れ着いた大量の倒木

2年前、テントを設営した場所であろう付近には、大量且つ巨大な流木が残っていました。流木の下になっている大きな石は、上の2年前の写真のちょうど中央に位置する大きなそれだと思われます。

もしも自分がキャンプしている時に、このレベルの鉄砲水が発生したとしたら……考えるだけでも恐ろしいですね。

渓流でタープ泊

そんなわけで、当初予定していた場所ではキャンプできないことが分かったため、僕たちはより上流を目指して渓流を遡行しました。

そして少し先に、小さなテントなら数張り、ハンモックが設営できる木もある、やや小高い河原を発見。今夜の野営地、ここに決定です。

渓流キャンプに行ってきた-キャンプ地遠景

休憩もそこそこに、まずは寝床を確保しようということで、ハンモックの先輩に手取り足取り教えてもらいながら、今夜の寝床となるハンモックを設営完了。

渓流キャンプに行ってきた-ハンモックの上部にタープを設営
ハンモック下の大きな石が、出入りする時の足置きになってくれて助かりました

先輩の指導のおかげで、上手に設営ができました。

一本の木を友人と共有したのでかなり近接した設営になりましたが、初めてのハンモック泊で不安な僕にとっては安心材料(笑)。

ハンモックの中に、厳冬期用のシュラフ(モンベル ダウンハガー#0)を入れています。

渓流キャンプに行ってきた-ハンモック泊

僕が持っているシュラフは全て厳冬期用なので、冬キャンプ以外はいつも過剰な道具選定になってしまうのですが、この日の夜から明け方にかけて気温が10度前後まで冷え込み、結果このシュラフに助けられることになります。

仕上げに、ハンモック上にタープを広げて完成。

渓流キャンプに行ってきた-ハンモック泊

現場にある木や石などを使ってのタープ設営は、整備された場所での専用ポールを使ったそれと違って完成度は低くなりがち。ハンモックに寝転がってみるとタープの末端ギリギリに顔が位置していて、「夜に雨が降ったら顔が濡れるな」と(笑)。

しかし、土地の条件に合わせて設営すると、それが不恰好で完成度は低くても「野営してる!」っていう感じが強まる気がしてワクワクするし、設営方法をその場で考えるのが楽しいんですよね。

そして実際、夜中にトイレで目が覚めた時、空は満点の星空で、それをハンモックの中から眺めることができました。これは正に、不恰好な設営の賜物だなと(笑)。

今回のキャンプで使ったアイテム(たち)

安全に「冒険感」を楽しむ

今回のキャンプ、僕の中では「大人の冒険」という隠しテーマがありました。

非キャンプ場での野営は、僕や僕のキャンプ仲間にとってはふつうのことですが、薮を抜け、堰堤を越え、渓流を遡行してのそれ、となるとやはり非日常感は高まりますよね。

「非日常」と「冒険」の境界線はよく分からないのですが、非日常を感じられるアイテムを使うことによって、冒険してる気分を高めることができる、「冒険感」を強めて楽しむことができるような気がします。

そのためのアイテムの一つとして、携帯浄水器を持参しました。

渓流キャンプに行ってきた-濾過器SAWYER
もちろん、荷物の軽量化という目的もあります。水は重いですからね

SAWYERの浄水器を使うのは今回が初めてだったのですが、渓流の水はそのまま飲んでも問題なさそうなくらい透き通って綺麗だったこともあって、躊躇なく飲料水として使うことができました。

これが濁った水だったら、飲み水として使えていたかどうか自信がありませんが……(冒険感は更に高まっていたと思いますが笑)。

今回のキャンプで使ったアイテム(たち)

この記事の最初の方に書いたとおり、渓流は2年前とは姿を変えていました。

キャンプ地である河原に到達するには、高さ10メートル近い堰堤を越える必要があり、以前は階段から続く遊歩道がかろうじて残っていたものの、大きな木が倒れたことによって斜面自体が崩壊し、遊歩道は完全になくなっていました。

ここは2年前、遊歩道があるにも関わらず僕が滑落した場所です(理由は酔った状態で歩いたこと、大荷物且つバランスを崩した状態で歩いたことでした。詳細はこちらの記事)

そこで、残っていた遊歩道の終点から堰堤脇までを、あらかじめ持参していたロープで繋いでガイドとし、できる限り安全を確保した状態で斜面を横断(トラバース)して堰堤を越えました。

渓流キャンプに行ってきた-崖をトラバース

ただ、このトラバースは「冒険感」という表現を逸脱すると考えてもおかしくないくらいスリリングな行動でしたね……。もう少し安全性を高められるコースがないか、次回はもう少し早めに行って周囲を歩いてみる必要がありそうです。

・・・

というわけで、渓流キャンプのご報告でございました。

3か月ぶりの仲間たちとのグルソロキャンでしたが、ほんと楽しかった〜。次回の企画も既に動き出しているので、準備進めていきます。

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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2件のフィードバック

  1. タカフジダイスケ より:

    少し前に、その付近の河原でデイキャンプしようと思っていったんだけど、以前の景色と一変していて驚いてたところ。工事でもしたのかな?って思うくらい景色が変わっていて本当にびっくりした。これって洪水?かな。大きな石や、流木も凄くて。自然はやっぱり怖いな。
    しかし、行きたかったわーーー。

    • aw より:

      へ〜、あの近くでデイキャンかぁ。T荘の裏手の川を少し上がったところとか?

      実は最初、景色が変わったことに気づかなかったんよね。ん? 雰囲気変わった? ってくらいで。堰堤を越えて、前のキャンプ地に大量の流木が残っているのを見て、ようやく気づいたって感じだったんだわ。
      でもそのおかげで、以前とは違った場所を見つけることができたし、それがとても良い場所だったから、まあ結果オーライだね。

      それにしても、あれだけの変化をもたらす鉄砲水が、自分がそこにいる時に起こったら……なんて考えるだけで怖いわ。本当に気をつけないとね。

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