KLYMIT Static V Sleeping Padを買ってみた

先月くらいの記事からチョイチョイ登場はしていたのですが、先日の島キャンでようやく「KLYMIT Static V Sleeping Pad(クライミット・スタティック・ブイ・スリーピングマット)」使うことができたので、簡単ながらレビューを書き残しておきたいと思います。

KLYMIT Static V Sleeping Pad(クライミット・スタティック・ブイ・スリーピングマット)

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KLYMIT Static Vを選んだワケ

スリーピングマットはたくさんの製品がリリースされているので、選ぶのはなかなか大変でしたが、僕の中では大切な点が3つ決まっていました。

R値が高い

スリーピングマットを買うにあたり、僕が一番重視したのはR値(*1)です。R値=Resistance Valueは、日本語で言えば熱抵抗値。地面の熱をいかに遮断してくれるかを数値化したものです。

KLYMIT Static VのR値は4.4。スリーピングマットの中では高い部類でしょう。

暖かい季節でも、一晩中、地べたの上に直接寝ていたら体は冷えてきますので、熱抵抗値は重要。とはいえ、夏場に使うスリーピングマットのR値としては4.4は高過ぎます。

僕がR値を重視する理由は、雪中キャンプでの使用を想定しているからです。

雪中キャンプではR値=4.4でも十分とは言えませんので、クローズドセル式のスリーピングマット「エーデルワイス」も重ねて使用し(*2)、荷物として嵩張るコットを使わなくても暖かく眠れる環境をつくりたいと考えたわけです。

KLYMIT Static V Sleeping Pad(クライミット・スタティック・ブイ・スリーピングマット)とエーデルワイス
KLYMIT Static Vとエーデルワイスを重ねてみました。

今シーズンのソロキャンプのテーマは「身軽に」ですからね。

携帯性が高い(エア注入式)

次に重視したのは、携帯性です。

KLYMIT Static V Sleeping Pad(クライミット・スタティック・ブイ・スリーピングマット)パッキング

僕がこれまで使っていたスリーピングマットは、クローズドセル式の「エーデルワイス」。十分な断熱性(R値は未公表)だし、地面の凸凹をしっかり吸収してくれるので、少しくたびれてきてはいますが今でも現役、とても愛用しています。

エーデルワイスはくるくると丸めてゴムで留めるだけなので、その他のクローズドセル式のものと同様、すぐに使えてすぐにしまえるという利点がある一方、どうしても嵩張るので携帯性が高いとは言えません。

KLYMIT Static Vとエーデルワイス
KLYMIT Static V(右)とエーデルワイス(左)

クローズドセル式のスリーピングマットをもう一つ買うというアイディアもあったのですが、さすがに携帯性に難ありということで、携帯性の高いエア注入式のKLYMIT Static Vを選んだというわけです。

手頃な価格

R値が高く、且つエア注入式のスリーピングマット、というところまでは絞れました。ここからはデザイン、そして価格です。

R値を製品スペックとして公表しているメーカーが実はそれほど多くないということもあり、そもそも今回の条件での製品選びから漏れてしまったメーカー、モデルも多いのですが、最終的に候補になったのはこの3つ。

THERMAREST ネオエアーXサーモ NXT

R値=7.3
価格:5万円前後
SEA TO SUMMIT イーサーライトXT ST81167

R値=3.8
価格:3万円前後
KLYMIT Static V

R値=4.4
価格:1万5000円前後

デザイン(この場合は「見た目」の意味です)は個人の嗜好によるところが大きいのですが、KLYMIT Static Vはユニークではあるものの、僕はカッコいいとは感じませんでした。

KLYMIT Static V
製品名の由来にもなっているV型のデザイン

見た目で言えば、個人的にはSEA TO SUMMIT(中央)の製品が一番好みですが、R値が一番低く、価格もKLYMIT Static Vの2〜3倍するとなると……悩みましたが、スペックと価格が両立しているKLYMIT Static Vに軍配が上がりました。

R値=5.7(しかも重量400gチョット)という圧倒的なスペックのTHERMARESTは、価格も飛び抜け過ぎていて断念しました。雪山登ってテント泊、みたいな感じだったら迷わずコレを選んでると思いますけどね〜。

実際に寝てみてどうだったか

さて、実際に使ってみた感想をシェアしたいと思います。

寝心地

結構歩いたりサイト設営したりして体も疲れていて、その後お酒を飲んでほどよく酔っていて、そんな状況でゴロリと寝転がった第一印象は、

わ、ポワンポワンしてる!」

でした。

これまで長くクローズドセル式のスリーピングマットを使っていたこともあって、ほぼ初めてとなるエア注入式の寝心地に驚いてしまったんですね。

しかも、KLYMIT Static Vの厚みは6.5センチ。空気の注入具合にもよりますが、それだけ沈み込む余地があるわけで、比較的硬い寝心地のクローズドセルとは当然、違います。

ですがすぐにその寝心地にも慣れ、朝までぐっすり眠れました。5月ということもあって朝方は少し冷え込むのですが、下からの寒さは全く感じず。

また、サイズ(183×53センチ)は身長168センチと小柄な僕には十分。


なぜか空気を入れる前にこの写真を撮ってしまいました(笑)

使用時の満足度はかなり高いです。

その他の使い勝手(膨張と収縮)

次に、空気を注入して膨らませる時(膨張)、そして収納するために空気を抜く時(収縮)について。

空気の注入はベント(吸気口)を介して行います。

KLYMIT Static V Sleeping Pad(クライミット・スタティック・ブイ・スリーピングマット)の吸気口

押さえると閉じるので、フーッと吹き入れてベントを押さえ、またフーッと吹き入れる、この繰り返しです。押した状態で回すとロックします。

さて、空気を抜く=収納のしやすさについてですが、KLYMIT Static Vの評価でよく見かけるマイナスポイントが「空気が抜けづらい」ということ。それもあってか、KLYMITの公式動画では、空気を抜くシーンはほぼ100%割愛されてます(笑)。

しかし実際の使用感としては、抜きづらさは感じませんでした。

おそらく、空気が抜きづらいという評価は相対的なものであり、きっと他の製品はもっとスムーズに抜けていくんでしょう。

でも、KLYMIT Static Vが僕にとってのほぼ初めての(*3)エア注入式のスリーピングマットということもあって、気になりませんでしたね。

KLYMIT Static V Sleeping Pad(クライミット・スタティック・ブイ・スリーピングマット)は空気を抜きにくいのは本当か

上の写真のように、一度くるくると巻いてしまえばほとんど空気が抜けてしまうので、あとは折りたたんで巻いて収納するだけです。

エア注入式の怖いところ

エア注入式のスリーピングマットの弱点は、穴が空くと使えなくなってしまうところです。

KLYMIT Static Vは75D(デニール)というかなり厚手のナイロンが使われていますが、寝ている最中にプシューとなる悪夢が生じるリスクは当然ゼロではありません。

僕は以前、短い期間ですがエア注入式のスリーピングマットを使っていて、その悪夢に直面した経験があります(*3)(これがエア注入式を長く避けていた理由かも知れません)。

その悪夢からすぐに醒めるために、KLYMIT Static Vには補修剤が付属しています。

KLYMIT Static V Sleeping Pad(クライミット・スタティック・ブイ・スリーピングマット)のリペア材

きっと、最近のエア注入式スリーピングマットに補修剤が付属してるのは当たり前のことなんでしょう。

.

KLYMIT Static Vについてのレビューは以上となります。

なんだか中途半端な感じになってしまいましたが、使っていくなかで気づいたことなどがあればこの記事に追記したり、新たに記事を書いてみたりしたいと思います。

それにしても、考えてみると、ここ最近僕が買っているキャンプ道具は、いかに快適に寝るかってところに向かってるものばかりのような気がします(笑)。


画像出典:Amazon

*1 R値:「R-Value』(Thermal Resistance Value)、熱抵抗値のこと。詳しくはGWear「スリーピングパッドのR値」を参照のこと。
*2 R値は単純に足し算で算出します。R値=4のスリーピングマットを2枚重ねで使えば、R値は8となります。
参考記事
*3 ずっと昔、モンベルのエア注入式マット(現行の「U.L. コンフォートシステム アルパインパッド25」の初期モデルと思われます)を使っていたことがありますが、すぐに穴が空いてしまいました……。
・OUTDOOR GEARZINE 「比較レビュー:山での寝床を考える。気になるスリーピングパッド(マット)で寝比べてみた
・Yosocam 「KLYMIT (クライミット) STATIC V RECON を購入!軽くて超コンパクトなキャンプマット!

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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