本格的にドクダミ殲滅に動いてみた

梅雨入りし、我が家の庭の緑たちがかなり元気です。

我が家の庭は日当たりが悪いので、植物を育てるのにあまり向いていないんですが、アイビーやクラピアなどのグランドカバーに加えてバジルやローズマリーなどのハーブ系、どこからか風に乗ってやってきた種子が育った草花(一般的に言えば雑草)が無数に生息しています。

が、我が家の庭の真の支配者は、なんと言ってもドクダミです。

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庭の支配者 – ドクダミ

地下茎で増殖するので、地表に出ている茎葉部分を排除しても一切減ることのないドクダミは、「これが生えたら庭は終わり」と言われている植物。とてつもない増殖力で、他の植物を駆逐していきます。

グランドカバーにもなる繁殖力を持つローズマリーもドクダミに侵食されつつあり、さらにどこからやってきたのか、ツタのようなものも絡んできてます。

繁殖力に期待して導入したクラピアも今のところドクダミ優勢のようで。

地中2メートルまで深く根を張り、地表を覆うグランドカバーの雄クラピアも、背の高いドクダミにわずかな日光すら遮られてしまい、横に広がらず光をもとめて徒長(*1)するしまつ。

唯一ドクダミと互角に勢力争いしているのがフォスター君(アイビー)で、フォスター君が生息しているエリアではドクダミもちらほらしか顔が出せていない様子。

が、しかしこのアイビーも凄まじい繁殖力なので、伸びすぎた部分をしょっちゅう切ってないと、ひと夏で庭が覆われてしまいかねません。

本当に植物のパワーってスゴイ。

ちなみに、「庭のドクダミがスゴイんですよ」と話すと「え〜、いいですねぇ。ドクダミ茶つくってるので、羨ましい!」と返してくる人もいるんですが、「じゃあ、取りにきてください」と言うと0.5%ほど収穫して帰るとか、実際には来ない人がほとんど(笑)。

もっともっと持って帰ってほしいんですけど!

ラウンドアップを使ってみた

ドクダミとの戦いも今年で3年目を迎えました。

庭に出るたびにぷちぷちと手でむしっていましたが、先にも書いたとおり地下茎で増殖するドクダミに全く通用せず、一切減る気配なし。

で、農業法人を経営している友人に相談したところ、「ラウンドアップを使ってみては」と。

ラウンドアップと言えば、世界的なバイオ化学メーカー「モンサント社(現バイエル社)」が1974年に開発した除草溶剤、グリホサート(*2)を使って開発された除草剤。現在は日本企業の日産化学が製造・販売しています。1974年といえば、僕の生まれた年。同い年なんですねぇ。

モンサントは、自然派、オーガニック系の方々が悪魔とのたまう会社の代表格ですが、この記事ではそのあたりには触れません(めちゃ長い記事になってしまうので)。ラウンドアップは危険、発がん性があるといった話も、基本的には誤った情報に基づく風評、「血液に消毒液を入れたら新型コロナウィルスを殺せる」という某国大統領の発言くらい科学的に立証されていない話です。

少しだけ解説しておくと、ラウンドアップに含まれる除草成分、グリホサートはアミノ酸(グリシン)とリン酸が、メチル基で繋がったもの(以下の図)。土に落ちると、量にもよりますが数週間で、土中の微生物によって炭酸ガスと窒素ガスと水に分解されます。


グリホサートに関する詳しい情報は「国立医薬品食品衛生研究所」の環境保健クライテリア 159をご覧ください

グリシンは日持ち向上を目的として食品添加物に使われていて、僕たちは日々、それを口にしています。リン酸は僕たちの体内(ATP)に最初から存在する物質です。リン酸が単体でそうなるワケではありませんが、リン酸とカルシウムを結合させたリン酸塩は、食品添加物として使用されています。

化学物質とはいえ、意外と僕たちの日常に存在するもので構成、生成されてるわけですね。

さて、このたび僕が購入したラウンドアップ マックスロードは希釈することなく、シャワー状のノズルから直接除草したい植物にふりかけて使用できる便利な除草剤。しかも浸透移行性なので、葉にかければ根も枯らしてくれます。

しかし、記事前半でご紹介したように、ドクダミはその他の除草したくない植物たちと密着して生息しているため、直接ラウンドアップを振りかけたり、噴霧することはできません。

それについても前出の友人に相談したところ、「ラウンドアップに浸した綿棒を、枯らしたい植物の葉にチョンチョンとつけておけばOKです。一週間ほどで枯れると思いますよ。地下茎もやっつけられると思います」と。

なるほど、そんなテがあったとは!

というわけで、ペットボトルを切った即席の器にラウンドアップを入れ、それに浸した綿棒でドクダミの葉をチョンチョンチョン。

これなら確かに、枯らしたい植物とそうでない植物を分けることができます。

が、しかし、我が家の庭に生息するドクダミはおそらく数千本。全てにチョンチョンしていくのは難しいので、ひとまずどれほど効果があるかを見るため、およそ100本ほどにラウンドアップを塗布し、今回は作業終了としました。

1〜2週間後、ドクダミがどのような状態になったか、あらためて共有したいと思います。

追記1 – 2020年7月3日

ラウンドアップ駆除作戦を考えてくれた友人がこの記事を読み、連絡をくれました。曰く、

「今回お使いのラウンドアップ マックスロードは、最初からかなり希釈されてるぽいので、チョンチョンだけだと効きが悪いかも知れません。原液をあげるので、それを使ってみてください」

と。来週あたりにいただくことになりました。

というわけで、原液で再度試してみてから、効果のほどを検証してみたいと思います。

追記2 – 2022年5月26日

友人が教えてくれた「原液チョンチョン」作戦、めちゃくちゃ効果ありました。チョンチョンしたドクダミは1〜2週間ほどで真っ黒になって枯れ、土に還っていきました。

翌年の春、通常なら一気に庭を覆っていたドクダミの新芽も、その数は明らかに減少していて、浸透移行性のグリホサートを主成分とするラウンドアップが地下茎にも大きな影響を与えていたことが分かります。

とはいえ全く出なくなったかといえばそういうワケでもなく、やはりチラホラで新芽が顔を出してきます。しかもけっこう広範囲に。

ではあるものの、新芽(葉)を摘む作業を人力でできないほどの勢力ではないので、庭に出るたびに新芽をブチブチと抜き、光合成によって地下茎がエネルギー(炭水化物)を蓄えて太らないように地道に作業しています。

その後、より抜本的な庭の改革が必要だということで、ドクダミだけでなく、庭全体に手を加えました。その記録は別記事にまとめていますので、よろしければご覧になってください。

庭の抜本的改革を進めています

庭の抜本的改革の、その後

庭の抜本的改革、一年後

*1 植物が、おもに日照不足等を理由に枝や茎を伸ばすこと。一般にむだな生長とされる。
*2 現在、ラウンドアップの商標、生産・販売権は日本企業(日産化学株式会社)が保有しています。

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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4件のフィードバック

  1. Vilbok より:

    いつも楽しく拝見しております。
    今回はなんとなくawさんらしくない方向性だなと思ったのでコメントすることにします。
    除草剤使うと、土中の環境が悪くなるので、ドクダミのような生命力の強い植物ばかりが生えやすくなって余計に悪循環だと思いますよ。せっかくのローズマリーも料理に使いにくくなりますし。
    雑草の生え方から推察するにあまり日当たりのよくない湿り気のある土壌だと思われます。ハーブや日当たりを好むグランドカバーよりも、アジサイ類(小型のヤマアジサイもお勧め)、ギボウシ(ホスタ)など日陰を好む植物が手間なく育ち、数年経てば雑草もかなり抑えてくれると思います。
    もしご存知なければ、ポール・スミザーさんのナチュラルガーデンや高田宏臣さんの雑木の庭を参考にすると、男性でも楽しめる庭ができると思うし、その活動にも共感できると思いますよ。

    • aw より:

      Vilbokさん、こんにちは。いつもご覧くださっているとのこと、ありがとうございます!

      お詳しいんですね! ポール・スミザーさんの名前は知っておりましたが、あまり詳しくはないので、この機会に少し調べてみたいと思います。

      ご提案のアジサイは、ヤマアジサイとガクアジサイを数株育成中です。一つは大きく育ってますが、挿し木したものはまだ小さいままで今年は花をつけませんでした(涙)。

      除草剤を使用すると土壌の状態が悪くなったり、既存の植物にも悪影響があるのではとのご指摘、ありがとうございます。

      今回、記事にも書いておりますが、我が家の庭に生息している植物のうち、ドクダミだけにピンポイントで効果が出るよう、一般的な茎葉散布はせず、綿棒で直接ドクダミの葉に除草剤を塗布するという作業をしています。

      茎葉・葉面散布は、どうしても効果が現れる範囲が大きくなりますので、ご指摘のようにハーブその他の植物にも影響が出てしまいます。それを懸念しての今回の作業でした。

      もし、今回の作業で効果がなくとも、除草剤を散布するところまではしないと思います。理由としましては、単年(あるいは1〜2回)の散布による土壌への影響はそれほど懸念してはおりませんが、幼い娘や犬が遊ぶ場としても使っているので、どうしてもメーカーが指定する条件内での行動に制限できかねる可能性があるからです。

      僕は、仕事の関係もあって今回のような現代の化学製品について多少の知識があるので(化学記号を完全に理解できるわけではありませんが)、こうした製品にある程度の信頼を置いており、使用に際して特にためらいのようなものは、実はありません。

      もちろん、自然に近い状態で管理できるのが一番だと思ってはいますが、様々な条件において考えると、なかなか難しいものがありますね。

      ただ、ランドスケープはもちろんですが、植物に関する僕の経験や知識は非常に少ないので、今後いろいろ勉強しながら、より良い方法(を模索中なのですが)で理想の状態に近づけていけたらなと思っているところです。

  2. Vilbok より:

    とても丁寧にお返事をいただき、ありがとうございます。
    すでにアジサイを数株植えていらっしゃったんですね。しかも挿し木もしているとは。
    結構空いているスペースがあってグランドカバーで埋めようとしたところをドクダミに狙われたように見受けられたので、挿し木で増えたアジサイなどの低木類が増えていけば自然と解決してしまうかもしれませんね。
    また更新を楽しみにしています。

    • aw より:

      Vilbokさん、返信ありがとうございます 🙂

      我が家の庭は、住む前は90%くらいがドクダミに覆われておりました(涙)。まずできるだけ地上に顔を出している葉を手でむしり取って、空いている部分にアイビーやローズマリー、クラピアを植えていったという感じですね。なので最初の住人がドクダミなのです。

      またこの土地は造成時に何か理由があったのか、土がかなり薄くしか盛られておらず、掘るとすぐに砂利の層が出てきてしまうような状態で(その薄い土の層をドクダミの地下茎が跋扈していると想像しております)。土を盛っていろいろな植物が共生できるような環境をつくりつつ、美しく咲いたアジサイを観賞できる日がくるといいなぁと考えています。

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