タープ泊について検討してみた

先日、久しぶりに10名近くの仲間たちと、キャンプを楽しみました。道具を持っていない友人にテントを貸したこともあり、その夜はタープ泊をすることに。

CAMP HOUSE/HILLEBERG Tarp10XP

まだ少し肌寒いかな? と思いましたが、シュラフに入ったらすぐに寝入ってしまっていました。

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なぜタープで寝るのか

CAMP HOUSE/タープ泊について検討してみた
憧れますね、こんな寝床。 出典:Camp Road

何年か前に同じキャンプ場で、革ジャンに革パンのバイカーが小さな焚き火のそばにそのままの格好で寝転がり、朝まで眠っていたのを目撃したことがあります。これが、めちゃくちゃ格好よかったんです。朝、爆音を立てて走り去っていった彼の背中は「男にゃ、テントだのシュラフだの、こざかしい道具はいらねぇ」と言っているようでした。

それはともかくとして、せっかく野外でキャンプしてるわけなので、どうせなら自然を感じながら眠れた方がいい。それなら眠る場所は、テントの中よりもタープの下でのほうが適しています。もちろん、ぐっすり眠れないなら無理してやる必要はありませんが、多少眠りづらくても、もしそれで全体を通じてキャンプがより楽しい体験になるなら、そうしたいなと。

テント泊に比べて荷物がコンパクトになり、身軽になるというメリットもありますが、キャンプの足として車を使っている僕にとって、荷物の軽量化にどれほどの価値があるかどうかは微妙なところ。しかも、SixMoonDesignsのルナーソロのほうがHILLEBERG Tarp 10 XPよりコンパクトだという事実もあり、そう言えば以前、タープの購入を検討する際の条件に「就寝時には使用しない」とハッキリ書いていることを思い出しました……。

なんだか整合性のない矛盾した感じになっていますが、つまるところ、テントで寝るよりもタープの下で寝る方がちょっと冒険ぽくて楽しい、というのが正直なところかも知れません。

より快適にタープ下で眠るために

どうせ寝るなら、タープ下でもできるだけ快適に眠りたい。そのためには、生じる問題を未然に防ぎ、可能な限り対策を講じておきたいところ。

が、これまで数えるほどしかタープ泊をしたことがないので、実際にどんな問題が生じるのか、体験を元にして全てを語ることができません。そこで、先人たちの記録(ブログなど)を参照しつつ、考えてみました。

ざっと次のようなものかなと。

  • 荷物の保管(セキュリティ
  • 寒い(外気温の影響をモロに受ける)
  • の影響を直接受ける
  • 天候急変の対応が困難
  • 虫の攻撃にさらされる
  • 人の視線にさらされる
  • が筒抜けになる

以上のことについて個々に検討し、対策の有無、あるならどのようなものかを考えてみます。

荷物の保管(セキュリティ)

使わないものは車に入れておく、可能なものは身につけておく、といったことは可能かも知れませんが、それ以外の方法はないものか。

例えばこんなのはどうでしょうか? 設営に使っている2本のポールをガイラインで結び、タープ尾根状の裏側に洗濯物干しのように通します。

CAMP HOUSE/タープ下にガイラインを通す

そこにS字フックなどを利用して貴重品の入ったサコッシュやポシェットなどを吊るしておくわけです。就寝時に体の真上にぶら下げておけば、さすがに大丈夫だろうという気がしますが、どうでしょうか?

(キャンプにおける防犯については、「キャンプにおける防犯対策について考えてみた」もご覧ください!)

寒い(外気温の影響をモロに受ける)

この点については、シュラフをその日の天候や気温に応じて選択する、暖かいウェアを着て寝る、ということになろうかと。

あるいはホッカイロや湯たんぽなどを身につけて眠るという方法もあろうかと思いますが、低温やけどに注意が必要ですね。

風の影響を直接受ける

この点は、さらに次の要素に分解できると思います。

  1. 体感温度が低くなる
  2. 舞った枯れ葉やゴミがタープ下に吹き込んでくる

体感温度が低くなる

先日タープ泊した時も、シュラフ内の空気が暖まるまで、時折強く吹く風に少しだけ寒さを感じることがありました。

首元から冷たい風が入り込むので、ストールを首元に巻いたりするなども効果的だと思いますが、気温がかなり低い場合は、冷たい風が、防風機能を持たないシュラフを突き抜けてくるような感覚があります。これ(風による体感温度の低下)を防ぐには、シュラフカバーヴィヴィを使用するのが一番てっとり早い解決策のようです。

舞った枯れ葉やゴミがタープ下に吹き込んでくる

この場合は、タープの設営方法で何とか解決できそう。例えば、風上側の裾を地面に密着させたり、シェルターよろしく内部を包み込むような設営方法です。

この写真、LOCUS GEARのTarp X Duo Silは、ペグやガイラインを通すためのガイポイントが17か所あります。

CAMP HOUSE/LOCUS GEAR Tarp X Duo Sil
出典:LOCUS GEAR

ガイポイントが多いタープと言えばニンジャタープですが(24か所!)、これが多ければ多いほど、設営のバリエーションが多様になります。

上の写真ではそうしていませんが、開口部側から2つ目と3つ目のガイポイントをペグで固定すれば、それだけ裾を地面と密着させることができますし、開口部隅のガイポイントを内側(ポール側)に寄せれば、シェルターに近い形状にすることも可能です。

(Tarp X Duo Sil、欲しくなってきました……)

天候急変の対応が困難

山間部のキャンプ場は、整備されているとはいえ山の中に変わりはないので、天気予報が大きく外れたりすることもあります。

そんな場所ではタープ泊をしない、というのが一番の対策ですが(笑)、次のような準備で被害を最小限にすることができるかも知れません。

  • 雨が吹き込まないように、フライの裾を地面に密着させる
  • 且つ、低く設営する
  • 雨が侵入してきてもいいように、コットなどで寝床を地面から離す
  • 就寝時に必要のないアイテムは車にしまうか、吊り下げ収納して濡れないようにする

ただ、低く設営した場合、いざ行動を開始しようとするとめちゃくちゃ動きづらくなるので、このアイディアはあまり実用性がなさそうです。

ちなみに、この4点目の「吊り下げ収納」はこんな感じ。

CAMP HOUSE/タープ下に荷物を吊り下げ収納する

一番最初に書いた荷物の保管(セキュリティ)と同じですね。

虫の攻撃にさらされる

これは先人たちのブログを読む限り、多くの方が辛い体験をし、いろいろ苦労されているようでした。これ!という対策はないものの、簡単に実行できるものが紹介されていました。

  • 蚊取り線香をたくさん焚く
  • 虫除けスプレーをふりかけたり忌避アイテムを身につける
  • 強めの照明をタープから離れたところに置く
  • 虫の出ない季節にタープ泊する

(3つ目と4つ目は、個人的には意外と目から鱗でした)

より詳しい情報は、忌避剤や虫の種類まで解説されている「キャンプ あーだこーだ」がとても参考になりますよ。

ちょっとお金がかかる+開放感が失われますが、タープ下にメッシュのシェルターを設置する、という方法も有効そうです。

僕が使っているHILLEBERG Tarp10 XPの専用メッシュシェルター「メッシュリッジ」は完璧な製品なのですが、残念ながらすでにメーカー終売。

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出典:Archipelago

また、LOCUS GEARのKhufu Half Meshはサイズ的には使えそうな気がします。

人の視線にさらされる

僕はこれ、特に気になったことがありません。夜は真っ暗になるし、朝、明るくなってもわざわざ僕のタープの中を覗き込む人もそうはいないでしょうし(何となく見えてしまう、というのはあるかも知れませんが)。

これは、自分も人のサイト、ましてやテントやタープの中をまじまじと見たことがないのと、視線が気になるほど混雑した場所ではキャンプをしないからなのですが、世の中には視線をすごく気にされる方もたくさんいらっしゃるでしょうし(例えばこの方とか)、気にせざるをえない状態もあるでしょう。

でもそんな方や、そんな状況では「よし、今夜はタープ泊だ!」ということにはならないと思うので、そうしたケースは今回は検討に含まず。

上述の、シェルターのように設営するとか、着替える時など人に見られたくない行為をする場合は車に行くといった方法で問題なさそうです。

音が筒抜けになる

耳栓ですかね……(笑)。テントでもそんなに変わらないような気がしますが、あの薄皮1枚で結構違うのかも知れないですね。

この耳栓は僕も愛用のもの。特にキャンプの時は絶対に持っていきます。風や波の音、隣のテントのイビキ(笑)をほぼ完全にシャットアウトしてくれます。

検討の結果

新しいタープ(LOCUS GEAR/Tarp X Duo Sil)が欲しくなってしまいました(笑)。

もちろん、今使っているHILLEBERG Tarp 10 XPもまだまだ使いこなせてなく、そのポテンシャルを十分に活かして利用できていないことも分かっているので、この物欲を認める前にイッパシのTarp 10 XP使いにならねばならないと自制しておりますが。

だいたい、調べるとこうなることは最初から分かっていることなんですけどね(笑)。

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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