自家製ベーコンのサンドイッチ

先日買ったミシンの箱がすごく頑丈に出来ていてとても立派なので、何か利用する方法はないかな〜と考えていたところ、燻製機にいいのではと思いつき、さっそく実践してみることにしました。

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自家製ベーコン

何でもそうですが、燻製も奥が深く、凝りはじめるとキリがなくなってしまうものの一つ。果てしない旅になってしまうので、今回はごくごくシンプルな作り方を試してみたいと思います。

燻製は、塩蔵 > 塩抜き > 風乾 > 燻煙 という4つの工程を経て完成します。

塩蔵

まず、スーパーで買った豚肉(バラ)のブロックに塩を擦り込みます。

CAMP HOUSE/自家製ベーコンのサンドイッチ

塩の分量は、肉の重さの2〜3%。買った豚肉はおよそ800グラムだったので、16グラムの塩を使いました。

一般的には塩だけでなく、砂糖やコショウ、香辛料など10種類くらいを配合したものを使いますが、今回は超シンプルに塩のみ。ちなみに、塩や香辛料を直接肉に擦り付けるやり方は「乾塩法」と言うそうで、水に溶かしたもの(ソミュール液)に漬け込む「湿塩法」というのもあるようです。

全体にしっかり擦り込んだら、ジプロックに入れて密閉し、冷蔵庫で1週間程度、寝かせます。

CAMP HOUSE/自家製ベーコンのサンドイッチ

寝かせている間に、表面に擦り付けた塩が肉の内部にも浸透していくわけです。

この工程を「塩蔵」と言います。

塩抜き

一週間経って取り出した豚肉は、特に水分も出ておらず、見た目もそれほど変わっているようには見えませんでした。

CAMP HOUSE/自家製ベーコンのサンドイッチ

一週間寝かせたとはいえ、豚肉の表面と内部では塩気に差がありますので、表面の塩を水で流してやります。

豚肉を半日ほど流水に浸して、塩抜きします。

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風乾

水から上げた豚肉は、キッチンペーパーでしっかり水気を取ってバットに入れ、裸のまま一晩冷蔵庫で寝かせて乾燥させました。

この風乾(ふうかん)という工程は2つの意味でとても重要です。

  • 保存性
    水分が抜けていればいるほど保存性が高くなる。例)ビーフジャーキー
  • 燻煙の効率性
    肉の表面が乾いているほうが、肉が直接燻煙される

僕の場合、完成したら数日で食べてしまうので、それほど保存性を高める必要はありませんから、重要なのは2つ目なのですが、キッチンペーパーで表面を拭き取るだけだと心もとないので、乾燥しやすい冷蔵庫の中に一晩置いて乾燥させてやりました。

本当は字のごとく、外で陰干しでもして、風に当てて乾かすのがいいのかもですね。

燻煙

さて、一夜明けて、いよいよ燻煙開始!

ちなみに、ミシン箱でつくった燻製機はこちら。一丁前に温度計が付いています。

CAMP HOUSE/自家製ベーコンのサンドイッチ

内部の仕組みは、こんな感じ。

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上部の金網は、針金を2本渡してその上に置いています。スモークウッドと炭を置く金網は、上部の金網のサイズを調整する際に出た切れ端を利用しました。スモークウッドや炭が落ちて段ボールが引火しないよう、底面にはアルミホイルを敷いています。

燻煙する豚肉を金網の上に置き、

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箱の上部にセットします。

CAMP HOUSE/自家製ベーコンのサンドイッチ

一般的には、煙がまんべんなく当たるように吊るして燻すのですが、今回は箱の面積が広く、豚肉を並べて置けそうだったので、より簡単な金網方式にしてみました。

燻煙材は、スモークチップではなく、スモークウッドを使うことに。

スモークウッドの利点は、他に熱源がなくてもそれ自体が燃えてくれるので楽なのと、熱源があると箱の内部の温度が高まり過ぎるのですが、それがない、といった点です(箱の内部の温度が高まり過ぎないのがなぜ良いのかは後述)。

フレーバーは定番のさくらをチョイスしました。

さて、箱の内部の温度について、スモークウッドの説明で少し触れましたが、今回は最高80度までとし、それ以上上がらないように注意します。

CAMP HOUSE/自家製ベーコンのサンドイッチ

燻製は、燻製器内の温度によって次の3つに分類されます。

  • 熱燻……80〜130度。燻煙時間:短(1〜2時間)
  • 温燻……30〜80度。燻煙時間:中(3〜6時間時間)
  • 冷燻……30以下。燻煙時間:長(2週間以上)

燻製にする食材、環境、用途に応じてどれを選択するか、変わるようです。例えばキャンプなどで、下準備もできず、時間も限られていて、その場で全部食べてしまうといった場合は「熱燻」、となるわけです。

「熱燻」の場合、燻煙が短時間であるため肉の水分がほとんど抜けず、保存できるのが当日〜2日とされています。僕はせめて1週間くらいは保存しておきたいのと、時間にはある程度余裕があったので、今回は「温燻」を選択。

肉は一般的に、高温で加熱すると硬くなったり、たんぱく質が固まって美味しくなくなると言われていますので、肉の中心部があまり高温で加熱され過ぎないようにするという意図もあります。

熱源となる炭の量を調整したり、開口部を開いたりしながら箱内部の温度調整を繰り返しつつ、3時間ほど燻煙。

ついに完成!

CAMP HOUSE/自家製ベーコンのサンドイッチ

カットしてみると、内部はこんな感じ。

CAMP HOUSE/自家製ベーコンのサンドイッチ

やや、火が通り過ぎましたかね。

3時間の燻煙の間、ずっと温度計とにらめっこしていたわけではもちろんなく、ビールを飲みながら親戚と楽しくランチしていたので、見ていない間、80度を上回っていたと思われます(苦笑)。

試食すると、程よい塩加減と、3時間しっかり燻したおかげで、豚肉がさくらの香ばしい香りをしっかりまとっていて、なかなか美味!

ベーコンエッグサンド

ベーコンの味を活かすため、シンプルなベーコンエッグサンドをつくりました。

5ミリくらいの厚さでベーコンを切って、こんがりと。焼いた時に出る油で目玉焼きも焼き、さらに蓋をすると目玉焼きもほんのりスモーキーに。

CAMP HOUSE/自家製ベーコンのサンドイッチ

軽く塩と胡椒を振って、できあがり。

CAMP HOUSE/自家製ベーコンのサンドイッチ

シンプルながら力強い、ベーコンの旨味がしっかり感じられるサンドイッチとなりました。

余ったベーコンで、カルボナーラでもつくりますかね〜。

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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4件のフィードバック

  1. Mt.Root より:

    素晴らしい (๑´ڡ`๑)ウマソー

    • aw より:

      Mt.Rootさん、コメントありがとうございます。
      自家製ベーコン、結構簡単にできましたし、段ボールの即席燻製器もあと数回は使えそうな感じです。
      次の週末の来客に備えて、また豚肉を仕込んでます(笑)

  2. Say より:

    これは旨そうです!
    とても段ボール燻製器で作ったとは思えない仕上がりですね。

    • aw より:

      Sayさん、コメントありがとうございます。
      はい、なかなか上手にできました!  また大きめの箱が手に入ったら、燻製器つくってみたいですね 🙂

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